「おかえり!」阪神・西勇617日ぶり白星 右膝ケガは“勲章”「丈夫でやってくれた体に感謝だね」
「ヤクルト2-10阪神」(30日、神宮球場)
虎党の「おかえり!」が響く満員の敵地で好投を披露した。阪神・西勇は5回4安打2失点。打たせて取る投球でヤクルト打線に的を絞らせなかった。
「粘り強く丁寧に投げきることができました」
初回はまず三者凡退に打ち取った。豊富な球種を使い打者を仕留めていった。二回は2者連続弾を許したが、三回以降は無失点。62球の省エネ投球で試合を作った。
昨年4月、試練に直面した。ある日の練習中。「一球投げたら悲鳴を上げるくらい」という鋭い痛みが襲った。診断は「右膝内側側副靱帯の変性」。要因は「勤続疲労」によるものだった。ここまでのキャリアで大きなケガの経験はなかった。
それでも、右腕は前向きだった。自身の選手人生を「幸せ」と語り、故障の発覚を「ラッキーじゃん」と言い放った。「2000イニング以上放ってきて大きなケガがなかったわけだし、丈夫でやってくれた体に感謝だね。自分がケガをすることによって後輩への指導も変わってくる。マイナスになることはなかった」と笑顔で振り返った。
印象的だったのは主治医からの言葉だ。「よくこの膝でやってきたね。そこまで投げた投手はいない。投げてきたからこそ出た変性。だからこれは“勲章”だ」と言葉を掛けられた。フォームを変えずに同じ筋肉、同じ部位を使って投げてきた奮闘のたまものだった。
24年8月21日のヤクルト戦(京セラ)以来、実に617日ぶりの勝利。NPB歴代3位の299戦連続の先発登板で刻んだ白星となる。「こうやって久しぶりに勝つと、もう一回頑張ろうって気持ちになります」。プロ18年目を迎えたベテランが堂々とマウンドへ帰ってきた。
◆連続試合先発登板1位は射程距離 西勇はオリックス時代の11年10月13日ロッテ戦(京セラ)からの連続試合先発登板を、299とした。【1】山内新一(南海-阪神)311試合【2】石川雅規(ヤクルト)306試合に続きプロ野球史上3位で、継続中では最長。今後もローテーションを守れば、NPB記録更新も夢ではない。
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