阪神・高橋遥人3完封 4月までに達成は若林以来83年ぶり「できすぎっす」圧巻セ・トップ防御率0・27
「ヤクルト0-2阪神」(29日、神宮球場)
併殺で27個目のアウトを奪うと、阪神・高橋はグラブをポンッと一つたたいた。今季の“相棒”伏見に肩を抱かれ、ふにゃっと頰を緩める。中16日で上がったマウンドで、平然とやってのけた快挙。苦しむ投手陣を救う今季3度目の完封勝利だ。
「そんなに調子自体は良くなかった。真っすぐが投げ切れてなかった」
自己評価とは裏腹に、立ち上がりからツバメ打線を手玉に取った。初回、先頭・増田に対してはいきなり3ボールとなるも、三ゴロに打ち取り勢いに乗る。「最初にいろんなボールを使ってくれて、あとバックが守ってくれたんで」と三回までは完全投球。武器のツーシームだけではなくスライダーなども効果的に使い、前日12安打10得点の相手を、散発3安打に封じ込んだ。
これで、4月12日・中日戦(バンテリン)に続く今季3度目の完封勝利。4月までに3完封は、球団では1リーグ時代の1943年・若林忠志以来、83年ぶり2人目の快挙だ。左腕に限れば初めてのこと。報道陣から伝えられた快記録に「できすぎっす。本当に別に、たまたまっす」と謙遜しつつも「こうやって投げられて、自信になる」と少しだけ胸を張った。
どれほどの快投を見せても、高橋はあまり自分を褒めない。口にするのは仲間への思い。この日もそうだった。前夜は投手陣が打ち込まれ2桁失点。9連戦の2戦目ということも踏まえれば価値ある投球だが、「いや、でも…」と切り出した。「先発も中継ぎも、みんな自分の役割を果たそうと思ってやってる。本当にみんなと一緒に頑張ってるから、こういう結果になった」と相互作用であることを強調する。
その上で「みんなの力になりたいと思って、できたかなと思います」とちょっぴり自分の投球を誇った左腕。規定投球回にも再び到達し、防御率0・27でリーグ1位に浮上した。チームの力になれず何度も歯がゆさを募らせた春-。今年は仲間と喜びを分かち合う瞬間を堪能し続ける。
◆球団左腕初!高橋が4月までに3完封!! 4月までに3完封は球団左腕初で、1リーグ時代の1943年・若林忠志以来、83年ぶり2人目の快挙。4月まで2完封で並んでいた小山正明(1959、60年)、村山実(64年)、江夏豊(69年)らレジェンドを抜く快記録となった。また、4月までに限らなければシーズン開幕3勝3完封は69年・江夏豊も記録。ただし、この年の江夏はシーズン初登板だった4月12日・大洋戦で完投負け。他球団の4月までに3完封投手は66年・池田英俊(広島)、84年・今井雄太郎(阪急)が記録。なお池田は1敗を挟む。
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