阪神・村上“球児超え”球団投手最高昇給1・5億大幅増の2・3億円 目標「沢村賞」獲りで“9冠”目指す
阪神・村上頌樹投手(27)が13日、兵庫県西宮市内の球団事務所で契約交渉に臨み、1億5000万増の2億3000万円で更改した。球団投手としては、2008年オフの藤川球児と22年オフの青柳晃洋の1億2000万増を超える最高アップ額。来季の個人目標を沢村賞に定めた上で、今季を上回るタイトル総ナメの“9冠”を目指すと誓った。(金額は推定)
晴れやかな笑顔が公私の充実を物語る。リーグ優勝の原動力となった村上が、“球児超え”となる球団投手最高の昇給額をゲット。「(石井)大智さんより、ちょっといかせていただいた感じで。昨日はあの人が(金額を)言っていたので」。前日に2億円更改となった石井を引き合いに、高給の重みをかみしめた。
選手会長も任される来季の目標には、先発投手最高栄誉の沢村賞をロックオン。「2年前、今年とタイトルをいっぱい取らせてもらって、あと取れていないのはそれなので、狙おうと。誰が見てもエースと言われる方が取ってきた賞だと思う」。選考基準7項目のうち、今季の成績でもクリアに最も遠かったのが完投数だ。
来季は10から8へ条件緩和されるとはいえ、今季3完投とあって課題もおのずと見えてくる。「悪くてもハイクオリティースタート(7回以上を自責点2以内)で投げないと。調子の波をつくらないように、しっかりコンディションを整えながら」。投球回数増加への取り組みは既に始めており、「今はウエートトレーニングであったり、体の動かし方はしっかりやれている。そこをやっていければ、イニングも増えていくかな」と手応えを示す。
今年以上の成績を目指す上で、「連続して取れる投手がいい投手だと思う」と獲得したタイトルを手放すつもりもない。最多勝、勝率第1位、最多奪三振、ベストナイン、ゴールデングラブ賞、最優秀バッテリー賞。今季は6冠に輝いた。才木に譲った最優秀防御率と沢村賞も手にするような活躍を来季見せれば、自身2度目のリーグMVPも含む“9冠”への夢も広がる。
Wエースの一翼である才木も、タイトル総取りを目標にしていることは認識。「その気持ちというのは絶対に大事だと思いますし、2人で競い合いながらレベルの高いところでやっていけたら」。実力者同士の切磋琢磨(せっさたくま)も連覇へのモチベーションに変わる。
今オフには結婚も発表し、ホクホク更改を終えて「1年間支えていただきましたし、帰ってしっかり感謝を」と愛妻への気配りも忘れず。「ハワイでは2人でゆっくり楽しみたいなと、計画は立てているので」。さながらハネムーンのV旅行で心身ともにリフレッシュして来季へ備える。
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