阪神 ヤクルト・浜田獲得 右のロマン砲、現役ドラフト球団初の野手 左翼「チャレンジ枠」徹底強化中!代打も視野
出場機会に恵まれない他球団の選手を獲得する「現役ドラフト」が9日、オンラインによる非公開で開催され、阪神はヤクルトから浜田太貴外野手(25)を獲得した。過去3回は投手を指名しており、野手は初の獲得。今オフは右の野手を補強ポイントに掲げており、パンチ力が魅力の浜田は合致する存在だった。また、阪神からは井上広大外野手(24)がロッテへ移籍することが決まった。
“令和のブンブン丸”が虎にやってくる。2022年の開幕戦では藤浪から一発を放つなどプロ7年間で通算18本塁打をマーク。パンチ力が魅力の浜田は、ヤクルト球団を通して燕党への感謝を述べるとともにタテジマでのブレークを誓った。
「東京ヤクルトスワローズでは入団から7年間プレーさせていただきました。関係者の皆さま、ファンの皆さま、今まで本当にありがとうございました。新天地で活躍することが皆さまへの恩返しになると思いますので、心機一転頑張ります」
虎にとって現役ドラフト4回目で初の野手指名となる。ロッテから指名された井上も同じ右の外野手。竹内球団副本部長は「これも野球人生の一つ。きっかけにしてもらえたら」とエールを送りつつ、藤川監督の意向に沿う形で浜田を指名したと明かした。
「力強いスイング、平均打球速度も速い。もちろん長打も打てるのも魅力に感じまして指名させていただきました。年齢的にも若いですし、環境を変えることで、いい方向に成績を残してもらえたらいいなと思います」
本拠地となる甲子園との相性は抜群だ。明豊高時代の2年夏は15打数9安打、打率・600、2本塁打と大暴れ。18年度ドラフト4位でヤクルト入団後、22年は73試合で6本塁打、23年も103試合で5本塁打をマーク。22年の阪神との開幕戦(京セラ)では七回に藤浪から代打で左越えソロを放ち、最大7点差をひっくり返す大逆転勝利に貢献した。今季は34試合と出番を減らしたが、心機一転、タテジマで輝きを取り戻す可能性は十分にある。
竹内副本部長が「このオフは再三野手の補強と言いますか、層を厚くしたいというところがありました」と強調するように右の野手を強化中だ。今季は左翼を「チャレンジ枠」として高寺、熊谷、豊田、小野寺、中川らを日替わり起用したが、固定には至らず。今秋のドラフトでは立石(創価大)、谷端(日大)、岡城(筑波大)と1位から3位まで大卒野手を指名する異例の展開。獲得間近の遊撃手のカム・デバニー(前パイレーツ)も右打者という徹底ぶりだ。
今秋の日本シリーズではパ・リーグ王者・ソフトバンクに力負け。5試合で5本塁打の鷹に対して、虎はノーアーチ。チームの課題が浮き彫りとなる中、一発長打を秘める浜田は左翼だけでなく、右の代打としても重宝されそうだ。悲願の連覇、日本シリーズの雪辱へ。的確な補強で、新生・藤川阪神を作り上げていく。
◆浜田 太貴(はまだ・たいき)2000年9月4日生まれ、福岡県出身。177センチ、81キロ。右投げ右打ち。明豊では2年夏の甲子園に出場し、2本塁打。18年度ドラフト4位でヤクルト入り。積極的な姿勢とフルスイングから繰り出す豪快な打撃に定評がある。
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