阪神ドラ1の創価大・立石「頭真っ白」悔し涙の大学最終戦 九回あと1球から逆転サヨナラ負け 無安打で責任痛感
「横浜市長杯・準決勝、神奈川大4-3創価大」(4日、横浜スタジアム)
阪神からドラフト1位指名された立石正広内野手(22)=創価大=が4日、横浜スタジアムで行われた横浜市長杯の準決勝・神奈川大戦に「3番・二塁」でスタメン出場。神宮大会出場を懸けた一戦で4打数無安打に終わると、チームは逆転サヨナラ負け。大学最後の試合となり、悔し涙を流した。期待のスラッガーはアマチュアでたどり着けなかった日本一をプロの世界で目指す。
劇的な幕切れ。立石はその場でしゃがみ込んだ。受け入れがたい現実に、しばらく動くことができず。「頭が真っ白になりました。こんな負け方があるんだって。悔しかったです」。整列に加わると涙が込み上げた。
衝撃の結末だった。1点リードで迎えた九回2死二塁のピンチも、2ストライクまでこぎ着けた。2年連続の神宮大会へ、勝利は目前だったが、逆転サヨナラ2ランを被弾。一瞬にして地獄にたたき落とされた。「ほんとに何が起きるか分からないなって。改めて野球は面白いなと思いました」。悔しさをかみしめつつ、冷静に振り返った。
自身も結果を出せなかった。この試合は3度のチャンスで凡退するなど4打数無安打。「自分がほぼ全打席得点圏で回ってきた中で一本も出なかったので、嫌な予感はしました」。中軸として仕事ができず、責任を感じていた。それでも初戦の千葉経大戦では2ランを放つなど、ドラフト1位と納得させる高い能力を見せた大会だった。
悔しいラストゲームも充実の4年間だった。1年時からリーグ戦に出場。徐々に台頭し、3年からは日本代表にも選ばれた。最後の1年は主将としてチームをけん引。世代ナンバーワンスラッガーに成長し、プロへの扉を開いた。
「ほんとにいろいろありましたけど、頑張ったことには間違いない。そこは素直に自分を褒めたい」と胸を張った。試合後には、苦楽を共にした同期と記念撮影。「甲子園(応援に)行くからな!」と声を掛けられ、「大学で一緒になったことは縁。すごいうれしいこと」とはにかんだ。
昨年の神宮大会は準優勝に終わっており、アマチュアでは一度も日本一にたどり着けなかった。「一野球人として、もっともっとレベルの高いところでできるのは、すごい幸せなことなので頑張りたいです」。夢を成し遂げるのは、タテジマに袖を通してから。虎の未来を担う男は、甲子園を熱狂させる選手に成長していく。
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