阪神・高橋遥人 八回1死までノーノーでCS初星 自分自身を「褒めてあげたい」「良くなっている途中」
「JERA CSセ・ファイナルS・第3戦、阪神4-0DeNA」(17日、甲子園球場)
圧巻の投球でつかんだCS初白星。阪神・高橋遥人投手(29)が7回2/3を3安打無失点、7奪三振でCS突破の流れをつくった。「緊張とか不安とかもあったけど、そういうのに自分自身が勝てたというのは良かった。(敗戦投手となった)去年もよぎりはしたので、そういう中で自分の投球ができたというのは褒めてあげたい」。“ノーノー”まであと5人の快投に、高揚感たっぷりに話した。
初回に佐藤輝の悪送球から2死三塁といきなりピンチを背負ったが、筒香を左飛に打ち取って無失点に抑えた。ここから本領を発揮する。三回は先頭の石上とケイを見逃し三振、蝦名を空振り三振に斬る。さらに四回。先頭の桑原から空振り三振を奪うと、佐野を2球で追い込み外角低めのカットボールでバットに空を切らせた。
CS史上最多タイ、セ・リーグ単独最多の5者連続三振をマーク。最後は筒香を二ゴロに抑え、勢いそのままに八回1死までベイスターズ打線に安打を許さなかった。ここでようやく「意識した」とノーヒットノーランが頭によぎった。
しかし代打・松尾に中前に運ばれ、この日初めての安打を許すと3連打で満塁を招いた。打席には代打・戸柱。「去年打たれたのも分かっていたので、『うわ~』って」。昨年のファーストS第2戦。二回無死満塁で戸柱と対峙(たいじ)し、走者一掃の適時二塁打を浴びるなど5回4失点で降板していた。この日は1球投じる度に起こる虎党の拍手に後押しされ、149キロ直球で左飛に打ち取り大歓声を浴びた。
2死を奪って今季最多の104球で降板。八回は「今の自分の課題」と、疲労とも戦いながらのマウンドだった。今季は8試合で3勝1敗。8試合以上の登板は2020年以来。100球以上投げたのも今年初めてだった。「まだまだ良くなる。良くなっている途中だと思うので。最後も踏ん張れる」。言葉に自信をみなぎらせてうなずいた。
1週間後には日本シリーズが控える。「しっかり投げて、与えられたところで応えられるように頑張りたい」。次の大舞台でも大きな戦力となる。
◆CS史上最多タイ!セ界最多の5者連続奪三振 阪神・高橋が三回先頭の石上から四回の佐野までCS史上最多タイで3人目となる5者連続三振。過去2人は西武・ウィリアムス(2013年ファーストS第3戦8~9回)、日本ハム・伊藤(25年ファーストS第1戦2~4回)で、高橋はセ・リーグ初。
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