阪神・梅野 プロ初先発の早川を攻守でアシスト「僕が初出場したかのようでした」 打っては18試合ぶりスタメンで猛打賞
「DeNA1-2阪神」(27日、横浜スタジアム)
阪神・梅野隆太郎捕手はマウンドに立つ早川に、11年前の自分を重ねていた。「僕が初出場したかのようでした。それくらいの気持ちでマウンドに上がっているんやと思うとね…」。試合前からユニホームを汗だくにするルーキー。緊張と興奮が去来した日を思い、献身的なサポートで初勝利の快挙を導いた。
18試合ぶりのスタメン出場。初回から大きなジェスチャーで構え、ゾーン勝負で攻めの投球を求めた。三者凡退に抑えて一息つくと、ベンチで横に座って助言を送る。勝利投手の権利を懸けた五回。2死三塁のピンチで打席に蝦名。2-2から5球目、最後は直球で空振り三振に仕留めた。
「噴き上がった感じで三振を取りましたけど、振るっていうことは腕を振って投げている。ああいう1球がチームの勝利になるし、シーズンでは大事になると思います。少しでもサポートできたなら、よかったですね」
11年前。亡き母との約束を果たし、プロ入りの夢をかなえた。栄光と挫折を知るプロ野球生活。変化していく日々の中で、ファンを大切にする姿は変わらない。練習後や移動中、時間の許す限りペンを走らせる。「人に優しくしていたい。僕が母を亡くしているからかもしれないです」。大声援が背中を支える。夢と希望を届ける日々は続く。
バットでも今季初の猛打賞を記録。「久々のスタメンだったので、しっかり振りながら合わせる気持ちでした」と三回、一塁後方に落ちる安打で二塁を陥れ、四回には右前打でチャンスメークした。九回には三遊間のボテボテのゴロで一塁まで全力疾走。懸命な走塁で内野安打を奪った。DeNAのエース・東攻略で猛アピールに成功した。
1点リードの最終回。岩崎とのコンビで無失点に抑え、久々に勝利の輪で笑顔がはじけた。「何が何でもという気持ちがいい結果になった。しっかりといいものは継続して、チームが勝てるようにやっていきたい」。勝負どころで輝くベテランの存在感。原点回帰の1勝が、Vロードを走るナインの勢いを加速させる。
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