阪神・佐藤輝28号逆転3ランでM33 「めちゃくちゃ大きい」9連戦白星発進 “鬼門”バンテリンで4発目
「中日2-6阪神」(5日、バンテリンドーム)
これぞ4番や!阪神・佐藤輝明内野手(26)が2点を追った八回無死一、二塁から起死回生の逆転28号3ラン。両リーグ最速で60勝に到達し、優勝マジックは1つ減って「33」となった。今季ここまでリーグ内対戦で唯一負け越している中日を見事に粉砕し、9連戦初戦を白星スタート。この勢いで一気に頂点まで駆け上がろう。
佐藤輝にはバンテリンドームでさえも、狭いのかもしれない。中堅まで122メートル、両翼100メートルに高くそびえ立つフェンスも関係ない。「最高の結果になって良かったです」。ここぞの期待に応えられるのが虎の4番。すさまじい快音で試合を決めた。
2点ビハインドの八回無死一、二塁。カウント1-1から橋本の甘く入った146キロ速球を見逃さなかった。「塁に出てくれてたんでね。何とか打点をというところ。しっかりいい当たりを、とは思っていました」。右中間席へ放り込む、逆転の今季28号3ラン。大歓声の左翼席の虎党に高々と右指を突き上げた。
この日は相手先発の大野に2打席連続で見逃し三振。六回も二ゴロに倒れ、悔しそうに天を仰いでいた。ただ、引きずらないのが今年の進化。「相手の攻めもあるし、日によって調子が悪い時もあるんで」。投手が代われば一度リセット。3球続けての真っすぐ勝負には負けなかった。
今季、セ・リーグで唯一負け越しているのが中日だった。これで6勝7敗。バンテリンでは同一カード3連敗を喫するなど、3勝4敗と“鬼門”になっている。苦しむ選手も多い中、佐藤輝だけはすでに4本塁打。「いい当たりじゃないとなかなか入りにくい球場。それだけ打てているのは自信になります」。ビジターでは東京ドーム、マツダスタジアムと同じ数だけアーチを描いている。
シーズン28号は球団史を見ても、偉大な先輩たちと肩を並べた。71年の藤田平や90年の八木裕、00年の新庄剛志らそうそうたる顔ぶれ。最近では20年に大山が記録していた。当然、まだ通過点だろう。次は29本の今岡誠がいる。一歩ずつ、球団のレジェンドを越えていこうとしている。
9連戦の初戦をものにした。「めちゃくちゃ大きいんじゃないですか。逆転ですし。いいゲームができたと思います」。両リーグ最速の60勝到達で優勝へのマジックも1つ減って、「33」になった。個人でも本塁打と打点でトップに立ち、打率もリーグ5位。まだ三冠王を射程圏内にしている。「明日も勝ちます。応援よろしくお願いします」。ヒーローインタビューで何度も何度も聞いた、このセリフ。それを実現するのだから、頼もしい。
野球スコア速報
関連ニュース





