阪神・村上 マジック灯した!7・4以来9勝目 12イニング連続無失点「試合中に修正できたのはプラス」
「阪神5-0広島」(30日、甲子園球場)
おそらく絶好調ではなかっただろう。それでもゼロを並べられるのが、阪神・村上がエースと呼ばれるゆえん。「何とか粘りの投球でゼロに抑えられて良かった」。自身の後半戦初登板で6回5安打無失点。苦しみながらつかんだ1勝だからこそ、大きな価値がある。
初回から得点圏に走者を置いた。安打と死球で2死一、二塁。でも落ち着いていた。坂倉を簡単に平凡な中飛に抑え、淡々とした表情でベンチへ戻った。二回は先頭の末包に四球を与え、犠打野選なども絡み、1死満塁の大ピンチ。ただ、秋山を遊直に仕留め、飛び出した一走の大瀬良もアウト。ラッキーな形での併殺となったが、ここから立ち直った。
詳細こそ明かさなかったが、藤川監督の言葉も効いた。「試合中に修正できたのはプラス」。投球フォームを見直し、三回以降は貫禄の無失点。6回で球数104球を要したが、先発としての役割は十分に果たした。
球宴2戦目での先発を経て、後半戦の一発目のマウンドに立った。先発ローテを回り出して、もう3年目。ここからの1勝は重みが変わってくることは理解している。9勝目。最多勝争いにも堂々と加わっている。でも、まだ満足していない。
「もっと成長していかないと苦しいと思う。まだまだできると自分でも思っている」
この日のような投球も成長の証し。だが、追い求める姿がある。「圧倒するような投球をしたいんです。自分が投げれば勝つみたいな。相手が嫌がる投手になっていきたい」。近づいてはいる。最高到達点を設定しているからこそ、常に向上心を持ち続けることができているのだ。
チームとして23度目の無失点勝利。自身も12イニング連続無失点となった。優勝へのマジックが点灯しても、やることに変わりはない。「まずは明日の試合を勝って、一つ一つ減らしていくのが大事」。首位の先発陣をこれからもけん引していく。
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