「広島３－６阪神」（１０日、マツダスタジアム）

　今季も大きな数字をクリアした。阪神・近本光司外野手の放った打球が左前に弾む。入団から７年連続で１００安打を達成。８年連続の吉田義男まであと１年となった。

　三回２死の２打席目だった。２ストライクと追い込まれてからの３球目、森の外角低めカットボールを鮮やかに流し打った。１２球団最速で１００安打を達成。ただ、７年連続の偉業にも「積み重ねだと思います」と淡々と話した。

　五回２死一、二塁では一、二塁間への打球がダイビングキャッチを試みたモンテロのグラブをはじき内野安打に。６試合連続安打に加え、３試合連続マルチ安打と広島で勢いが加速している。

　７日、横浜からの移動日となったオフには、鎌倉に足を運んだ。訪れたのは、大仏を見に行った社会人以来。今回は「外国人の庭師が紹介していた」という報国寺に足を運んだ。庭園やきれいな景色が好きでよく神社や寺を巡る。報国寺では猛暑の中でも涼しげな竹林に癒やされ、リフレッシュして広島戦に臨んだ。

　今季は節目の通算１０００安打も達成。現在１０１安打は両リーグトップの数字だ。「しっかりけがなくチームのために一本ずつ積み重ねていけたらと思います」。虎のリードオフマンが勝利を導く快音を鳴らし続けていく。

　◆球団２人目！新人から７年連続１００Ｈ　近本が今季両リーグ最速１００安打到達となり、新人だった２０１９年から７年連続１００安打に。球団では新人だった５３年から８年連続だった吉田義男以来２人目の快挙。