「阪神１－５ＤｅＮＡ」（２９日、甲子園球場）

　阪神は今季４度目の対戦でも、ジャクソンを打ち崩せなかった。初回に中野と森下の連打で１点を先制したが、二回以降はホームを踏めず。藤川監督は「まあ明日からですね、はい。もう終わりましたから、はい」と悔しさを押し殺すように話した。

　もじゃもじゃロングヘアの助っ人は、すっかり虎の天敵だ。１５０キロ超の速球にスライダー、チェンジアップを交える投球に、打線が凡打の山を築いていく。同点とされた直後の四回は２死からヘルナンデスが中前打で出塁したが、木浪は中飛に倒れてしまった。

　終わってみれば７回５安打１失点の快投を許し、阪神戦２勝目を献上。「どちらの投手もみんないい投手なんじゃないですか」。指揮官はジャクソンへの言及も避け、次戦へと視線を向けた。

　この３連戦はバウアー、ケイ、ジャクソンの助っ人３本柱が立ちはだかる中で勝ち越し。初戦は延長十一回の末、今季初のサヨナラ勝ち。２戦目も堅守で２試合連続完封勝利を挙げるなど、明るい材料も多くあった。

　それでも過去を振り返らないのが球児流だ。「明日から頑張るということですね、広島に行って」と淡々。３０日からはマツダスタジアムで、１・５差に迫る３位・広島と３連戦だ。初戦はエース・村上を立て、必勝を期す。交流戦前最後の３連戦。納得の形で締めくくり、弾みを付けたい。