「ＤｅＮＡ１－１阪神」（１３日、ハードオフエコスタジアム新潟）

　土壇場で若虎がでっかい仕事をやってのけた。「６番・遊撃」で今季初めてスタメン出場した高卒５年目の阪神・高寺望夢内野手（２２）が１点を追う九回２死、起死回生の同点１号ソロを放った。１１日の中日戦で負傷して２軍調整となった小幡に代わって起用された背番号６７が、記念すべきプロ１号。試合は引き分けたが、若虎が一振りで鮮烈なインパクトを残した。

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　望夢、初本塁打おめでとう。涙が出るというより、もうあぜんとしちゃった。望夢が最後で終わっちゃうんだ、ってちょっとね…。大山さんが打ち終わって、周りでぞろぞろ帰る人もいたから、ほんとにビックリ。本当に夢の世界にいるような感じになったよ。

　最初にゲッツーを取れて、バントを２回成功させて。それだけでもすごいホッとした。でも、バントを２回成功させてたから、最後は打てるような予感もしてたよ。まさかホームランとは思わなかったけどね。

　実家を出て、１人で生活するようになって、だいぶ頼もしくなったね。キャンプ中継を見ていても、すごく頑張ってるなと思って見てたよ。ここ２年間はずっとファームだったから、気持ちを折れずに頑張ってほしいなと思ってた。でも、あんまり落ち込んだりした姿を見せない。信念があって、ちゃんと取り組んでたんだと思う。だから特に心配はしてなかったし、やるしかないからね。

　キャンプの前に連絡が来て、「俺、宜野座に行けるんだ」みたいなことを言ってたね。そこに行けたからこそ、頑張れたというのもあると思う。常にはい上がろうとしてたのは感じてた。去年、ファームで最多安打を取ったのも自信につながったのかな。

　そういえば、２日前は母の日だったね。帰省した時には、いつも親孝行をしてくれる。普段の連絡は用がある時しか来ないけど、２日遅れのプレゼントだね。１軍でヒットを打つのを今までは見たことがなかった。ずっとテレビだったから。望夢が球場に招待してくれて、本当に最高のプレゼントをもらいました。

　今日、出させてもらって結果もついてきて、これからが本当のスタートだと思う。家ではケガをしないでねとか、そんな心配ばかりだけど。これからも今までやってきたことが無駄にならないように、いつも通り頑張ってくれたらそれでいいからね。（母）