阪神・ドラ1伊原 巨人戦初先発で堂々!大ピンチで岡本K斬り プロ最長6回1失点「自分のできることを一生懸命」

 「阪神1-2巨人」(27日、甲子園球場)

 伝統の一戦初先発で、堂々の投球を披露した。阪神のドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が、巨人戦に先発してプロ最長となる6回を4安打1失点と好投。開幕からの連続無失点こそ途切れたものの、満員の甲子園で期待に応えた。チームの連勝は「6」で止まったが、敗戦の中で光り輝く93球となった。

 大歓声を浴びながら、伊原はいつも通り淡々と自らの仕事を全うした。「ピンチもありましたけど、最少失点で抑えることも大事なことですし、勝つために必要なことなので、そこはよかったなと思います」。チームの連勝は止まったものの、自身初となる伝統の一戦での先発で、堂々のピッチングを見せた。

 ポイントに挙げていた先輩も封じた。智弁学園高の大先輩・岡本との対決。三回は同点とされてなおも2死三塁のピンチで相対したが、最後は直球で三振に仕留めた。「主軸の前にランナーが出ると、しんどい投球になる。(走者を置いて)4番のところに回ってしまうというのはあったけど、抑えられたのはよかった」。結局相手の主砲を3打数無安打に抑えた。

 三回の二ゴロの間の失点で、デビューから続いた無失点は15回2/3でストップ。1964年に古沢憲司が記録した16回連続無失点にはあと一歩及ばなかったが、登板のたびにインパクトを残してきた。

 プロ最長となる六回も3人で抑え、最少失点で終えた左腕。グラブを強くたたきながら、マウンドをリリーフに託した。球数もプロ最多の93球を投じたが「そこはあんまり気にしてない。僕はとにかく最初から全力でいくだけ」と涼しい表情で振り返った。

 藤川監督もルーキーの頼もしさに目を細めた。「素晴らしかったですね。まだまだ伸びしろを感じます」と絶賛。「また5月、6月とプロのキャリアを経験していくので、頑張ってもらいたい」と大きな期待を寄せた。

 歴史が詰まった番号を背負った聖地のマウンドは特別だった。この日は、長く阪神を支えてきた吉田義男氏の追悼試合。全員が永久欠番の23をつけた。「素晴らしい番号をつけて投げさせてもらえるのも当たり前ではないですし、僕がこの日に投げるってなったことも偶然ですけど、ありがたいこと。今まで球団の歴史を築いた方の番号を背負えたのは、大きいかなと思います」。重みを感じながらの投球だった。

 ドラフト1位で入団した伊原は、これから球団の歴史を紡いでいく一人。「僕が時代を築くというより、とにかくチームが勝つために自分のできることを一生懸命するっていうのが一番必要」。次回は再び、背番号18を背負う左腕。その胸に猛虎戦士としての自覚が、芽生えてきている。

 ◆伊原、連続無失点がストップ 伊原が開幕から続けていた連続無失点がストップした。巨人戦の三回1死二、三塁から吉川の二ゴロの間に三塁走者の生還を許し、15回2/3でついにプロ初失点を喫した。阪神の新人投手では1964年に古沢憲司が開幕から連続16イニング無失点を記録しており、あとわずかで61年ぶりに並ぶところだった。ちなみに63年には阪神のルーキー・中井悦雄が開幕から31イニング連続無失点(現在もセ・リーグ記録)をマークしている。

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