藤川監督が阪神監督にふさわしいワケ 嶌村本部長「勉強熱心で組織マネジメントにも優れている」
引退後、球団本部付SAに就任した時から阪神監督になることは必然だったのかもしれない。藤川監督は、98年度ドラフト1位で高知商から入団。嶌村聡球団本部長(57)は野村克也監督付広報を務めていた頃から成長を見守ってきた。
同本部長が挙げる阪神監督に最も必要な条件は「阪神愛」。藤川監督は現役時代、05年にセットアッパーとしてリーグ優勝に貢献。メジャー移籍を経て四国ILp高知でプレーした後、虎に戻ってきた。「あの1年が大きかった」と、同本部長は高知での経験が転機になったと評価する。虎党に愛され、タテジマに別れを告げたラストも虎将にふさわしい。
「クローザーで培った繊細さ」も藤川監督の大きな武器だ。火の玉ストレートだけで打者と勝負していたわけではない。点差、打順、味方の守備位置を頭に入れてリードを守る。過酷なマウンドの中、デリケートな感性も磨かれていった。
同本部長は「勉強熱心で組織マネジメントにも優れている」とうなずく。藤川監督は球団本部付SAとして球団業務に携わり、テレビ解説での卓越した理論は異彩を放った。昨秋キャンプでは岡田オーナー付顧問を質問攻め。今春は午後1時試合開始のオープン戦で午前6時半に球場入りしたこともあった。探究心旺盛な姿は指揮官になっても変わらない。
球団は全面バックアップの姿勢だ。優勝を狙える戦力は十分ある。「勝負は9月」と同本部長。ファン待望の若き将とともに覇権奪回を目指す。
(デイリースポーツ阪神担当キャップ・杉原史恭)
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