阪神・デュプランティエ3回5K来日最速154キロ 開幕ローテ残り1枠へ藤川監督「いいものを見せてもらいましたね」
「オープン戦、西武2-3阪神」(12日、ベルーナドーム)
開幕ローテの残り1枠を奪うのは誰だ!?阪神のジョン・デュプランティエ投手(30)=前ブルワーズ=が先発し、3回1安打無失点で5奪三振と好投を見せた。来日後最速の154キロを計測し、落ち着いたフィールディングも披露。藤川球児監督(44)も「いいものを見せてもらいましたね」と評価した。ドラフト1位・伊原(NTT西日本)、富田、及川もアピールしており、ローテ争いは混戦模様となってきた。
ライバルたちが好投を見せる中、デュプランティエも負けじと存在感を見せた。前回登板より1イニング伸ばし、西武打線をピシャリ。手応えは十分だった。
「もちろん結果もですけど、全体的に前回の試合よりも良かったなと思っています」
立ち上がりから直球が抜群だった。初回先頭の西川には直球を続け、3球目の来日後最速となる154キロで空振り三振に。「悪い時はシュート気味に抜けたりするけど今日はそれがなくて、きれいなボールが投げられた」とうなずいた。
二回は2死から四球を与えたが動じなかった。一走・長谷川がセット中にスタートを切ると、落ち着いてプレートを外し、二塁に送球してアウトに。「キャンプ中もしっかり投内(連係)とか練習していたので、冷静に対処できた」とフィールディングもばっちりだ。
最大のヤマ場は両軍無得点の三回。安打と盗塁に自身の暴投、四球が重なり2死一、三塁に。ここですぐに木浪が駆け寄ってきた。「『落ち着いていこうね』と声をかけてくれた。信頼できる野手たちがいるのは本当に心強い」。迎えた平沼をカーブで空振り三振に。仲間にも助けられ、3回無失点に抑え込んだ。
前回、5日の中日とのオープン戦(甲子園)ではソロを被弾するなどし、2回3失点。この日は三振を5つ奪って持ち味を発揮し、「前回よりもゾーン内にしっかり投げられたのも良かった要因」と分析した。
右腕のアピールに、藤川監督は「ボールの強さとかはいいものがあったんじゃないですかね」と評価。開幕ローテは村上、才木が確定しており、そこに西勇が続く。ビーズリーは体調不良で登板を回避していたが、金村投手コーチは「(開幕に)間に合いそう」と明言。好投を続ける門別もほぼ当確で、実質残りは1枠となっている。
その状況の中、指揮官はデュプランティエのローテ入りについて「まだ3回50球なんで、また次の段階がありますけど順調かなと。たくさん(の候補が)いる中でまた考えなければいけない」と可能性を示した。前日11日に先発したドラ1・伊原や富田、及川も好投を見せており、残り1枠は混戦模様。指揮官にとってもうれしい悩みだ。
ローテ入りに大前進した助っ人は、「どんどん結果を出していくしかない。藤川監督が決めることなので、私は私のできることをしっかりやっていきたい」と闘志を燃やす。開幕まで残り2週間。アピールを続け、指揮官のハートを射抜く。
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