阪神・湯浅 最速150キロ オール直球手応え27球 開幕1軍へ順調「ほっとしてる」

 「阪神2軍春季キャンプ」(12日、具志川)

 阪神・湯浅京己投手(25)が12日、具志川キャンプでシート打撃に登板した。昨年8月に胸椎黄色靱帯骨化症の手術を受けてから、初めての実戦形式のマウンドで、いきなり最速で150キロを記録。今キャンプでは定期的にブルペン投球を重ねてきた中、今後につながる大きな一歩となった。

 久しぶりのマウンドにも手応え十分だった。「トレーナーと話して自分の中でも(考えて)今日は真っすぐだけって決めて」と直球のみ計27球を投じると、最速はなんと150キロを記録。「体大丈夫かなって」と不安を抱えながらも、湯浅は圧巻の投球を見せた。

 「最初のバッターの時だけちょっと力んだ」と振り返ったように、1巡目は先頭の渡辺に四球を与えた。しかしここからが真骨頂。福島を外野フライ、小野寺を内野ゴロに抑えた。2巡目は渡辺に左翼方向に安打性の打球を浴びるも、福島、小野寺を内野フライと外野フライに料理した。延べ6人に対し、安打性の打球一つと四球も一つにまとめた。

 「右バッターだったら右にファウルとかも取れてた。真っすぐでファウルが取れるのは良い部分だなと思いながら投げました」と充実感いっぱい。登板中には笑顔も見せるなど「先頭(バッター)投げ終わったくらいに、体的に大丈夫っていうのが自分の中にあったんで楽しんで投げられた」と心の底からマウンドを楽しんだ。

 最後に実戦で投げたのは、昨年7月10日のウエスタン・くふうハヤテ戦。そこから7カ月ぶりとなったマウンドだ。昨年は春先から体に違和感を抱き、1軍登板は2月のオープン戦1試合のみにとどまるなど、多くの時間を2軍で過ごした。8月には手術を受けリハビリからスタート。苦しみながらも努力を重ねた。「(ここまで)順調に来られたし、ほっとしてる」とスムーズな過程に手応えをにじませた。

 覇権奪回を狙うチームにとって、湯浅も重要なピースとなる。22年はセットアッパーに定着し、59登板で防御率1・09、45ホールドポイントと大車輪の活躍。最優秀中継ぎ投手賞のタイトルを獲得し“八回の男”を印象付けた。今季、桐敷や石井らが形成するセ界屈指の中継ぎ陣に湯浅が加われば、さらに盤石の継投策が可能となる。

 平田2軍監督は「27球をこの時期に投げられたってだけでもう(十分)」と右腕の投球に拍手を送った。今後は次クールにもシート打撃を挟み、その先の対外試合も視野に入れる。「ここから試合とかも入ってくる。体と相談しながらやれれば」と湯浅。完全復活を期すリリーフの切り札は開幕1軍を目指し闘志を燃やす。

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