阪神ドラ5・佐野 プロ初キャンプで躍動 開幕1軍へ「細かいところから追求」

 「熱鳴」が「熱具志」となったキャンプ企画。第2回は阪神のドラフト5位・佐野大陽内野手(22)=日本海L富山=を取り上げる。中部大学から独立リーグで1年間プレーし、阪神に入団。中部大学出身者としては初のNPB野手となった。初めてのキャンプだが、打ってはシート打撃で長打を放ち、守っては紅白戦で遊撃に入って好プレーを見せた。内野手として頭角を現しつつある佐野のプロ初キャンプに迫る。

 NPB選手としての初めてのキャンプで佐野は躍動していた。4日に行われた初めてのシート打撃で西純から中前打。6日に行われた2回目のシート打撃では椎葉の直球を右中間へはじき返す二塁打を放った。6日の練習後に「合同自主トレから取り組んでいた結果が出た」と語ったように、佐野の取り組みは確実に効果を発揮しつつあると言える。

 主に磨いたのはスイングスピードの向上だ。これにより打球速度が速くなり、飛距離アップにつながるという。沖縄入りして初めて打球速度を計測すると105キロだった。「プロの平均は110キロくらいでそれ以上もいる」とまだ及ばない。沖縄入り後は110キロを目指してバットを振り続けた。すると現在は108キロと数日で3キロアップを達成。「数値が出るので一番見やすい部分。1軍の球の強さに負けないように」と重視する。

 増量にも取り組んだ。12月の入寮時には78キロだった体重は新人合同自主トレ中盤に86キロまで増加。「体重が増えてパワーがついたことによって、今までとは違う飛距離が出るようになった」と効果を実感。キャンプ中も食事に気を配り、体重をキープしている。

 堅実な守備も魅力だ。8日に行われた紅白戦では、初の実戦ながら途中出場で遊撃に入り、難しいバウンドの打球を好捕するなど守備で存在感を示した。だが、試合前のシートノックではミスも出た。「めっちゃガチガチでした」と大勢の虎党を前に体が固まった。続けて「打球への足の運び方や送球の面などレベルアップしたい」と課題を見つめた。

 入寮から1カ月が経過し、「環境が変わって、いつユニホームを脱げと言われるか分からない世界。細かいところから追求したい」と覚悟を決めた。指揮官の掲げる“凡事徹底”を意識して、目標である開幕1軍に向かってキャンプを駆け抜ける。

 ◆佐野 大陽(さの・たいよう)2002年2月14日生まれ、22歳。静岡県出身。178センチ、86キロ。右投げ右打ち。内野手。常葉大橘高、中部大、日本海L富山を経て24年度ドラフトで阪神から5位指名。柔らかいグラブさばきで堅実な守備が持ち味。打撃も広角に打ち分ける器用さがある。

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