阪神・野口 2日連続初球打ち適時打 覚悟が違う!首脳陣称賛の準備力 レギュラー奪取へ猛アピール

 「阪神紅白戦、白組3-5紅組」(9日、バイトするならエントリー宜野座スタジアム)

 右京に負けてられん!阪神・野口恭佑外野手(24)が9日、紅白戦で2試合連続の適時打を放ち、猛アピールした。首脳陣は初球を捉えた「準備力」を称賛。野口は勝負の3年目へ昨年の反省を生かし、積極的なプレーで定位置を奪取することに意気込んだ。

 プレーからも言葉からも今季への覚悟がにじみ出た。野口は生まれ変わった姿でグラウンドを駆け回り、魅了した。1点を追う三回2死三塁で前川の代打として登場。「1打席に対する集中はとても大事にしていた」と臨んだ初球だった。

 椎葉の直球を強振。打球は三遊間を抜け、同点に追いつく適時打に。「ファーストストライクと、真っすぐに差されないように意識していた。抜けてくれてよかった」とうなずいた。前日にも初球を捉えて走者2人をかえす適時打を放っており、また勝負強さを見せた。首脳陣が評価したのは「準備力」だ。

 藤本総合コーチは「打席で立ち遅れしていない。しっかり準備できているから、初球から振れる。紅白戦は結果よりそういうところを見ている」と称賛。小谷野打撃チーフコーチも「初球から狙いを定めて準備出来ているかを確認している。そういうところまでやれる選手が増えれば、いい打線としてのつながりが出る」と説明した。

 前日もファーストストライクを捉えての適時打。野口の準備とは「今日のテーマを決める」こと。この日も「ファーストストライク、真っすぐをしっかり打つ準備をする」と決めていた。これは苦い経験があったからこそだ。

 昨年は初の1軍キャンプスタートとなったが、緊張もあって実戦で思うような結果を残せず。オープン戦でも状態は上がらず、開幕2軍となった。「去年は消極的な方が多かった」と反省。だからこそ「失敗してもいいので、どんどん挑戦して打っていく」と今年は積極性を心がけている。

 打撃だけではない。ウエスタンも含めてプロで盗塁はないが、この日は二盗に成功。「グリーンライトが出ていた。こういう時しか失敗できないので」と走塁でも挑戦した。今後の課題は守備。「スタメンで出るチャンスが少なくなる」と走攻守での進化に意気込んだ。

 前川、島田、豊田、井坪らとの左翼争いは激しいが、昨年と心持ちが違う。「もう3年目ですし、覚悟決めているじゃないですけど、そういう年にしたい。本当に分岐点と思っているので、結果にこだわってやっていきたい」。貪欲な姿勢でレギュラー奪取へ突っ走る。

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