【中田良弘氏の眼】阪神・ドラ2今朝丸は意識の高さを感じさせた投手らしい投手
「阪神2軍春季キャンプ」(3日、具志川)
阪神のドラフト2位・今朝丸裕喜投手(18)=報徳学園=が、キャンプで初めてブルペンに入り、切れのいい真っすぐにフォークなど変化球を交えて30球を投じた。昨秋ドラフトで高校生屈指と評価された大型右腕に、デイリースポーツ評論家の中田良弘氏は「意識の高さ」を高評価した。
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初めてのブルペンにしては落ち着いているなという印象だった。驚いたのは、最初のブルペンだから直球のみだと思っていたのに、変化球もひと通り投げたこと。しかも、直球が売りというイメージを持っていたんだけど、変化球もまとまっていたし、伸びしろを感じさせる内容だった。
上背があって、腕も長い。指にかかった高めの直球は切れていた。武器になりそうだなと思ったのは、外角の直球がナチュラルに曲がること。幅にしたらボール1個分(7センチ強)ぐらい。一般的なカットボールより少し曲がりが小さくて、意識的に投げてるとは思わないんだけど、これは使えそうだ。
感心したのは、カーブを続けて投げるのではなく、カーブを1球投げたら次は直球を選択していた点。どうしても変化球を投げる時には腕が下がりがちになるんだけど、腕を縦振りにすることと、同じ位置でリリースしようという意識の高さを感じさせた投手らしい投手に映った。
投球フォームに変な癖はない。気になるとすれば、踏み出した左足の着地が少し不安定で、それに伴ってリリースポイントがずれていたこと。だけど、まだ体の線が細いから仕方がない。下半身を鍛えてどっしりしてくれば、この点も自然と解消されるだろう。
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