阪神・森下 26年WBC熱望 井端監督も期待大「大きく飛躍できる年であってほしい」熾烈外野争いアピール心待ち
「阪神春季キャンプ」(3日、宜野座)
阪神・森下翔太外野手(24)が3日、視察に訪れた野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督(49)に期待をかけられ、改めて26年3月の第6回WBC出場を熱望した。昨年11月の「プレミア12」で4番を務めた森下に、指揮官はシーズンを通して成績を残し、11月の強化試合でもアピールすることを心待ちに。森下も結果を残し、日本代表の激しい外野争いを勝ち抜くことを意気込んだ。
午後の打撃練習前。森下は三塁ベンチで佐藤輝と話す井端監督の元に駆け寄った。笑顔であいさつすると、和やかな雰囲気で談笑した。だが、その後に取材を受けた指揮官は森下の名前を挙げず、「忘れていました」とまさかの回答で報道陣を笑わせた。もちろん忘れるはずはない。期待感が言葉に表れた。
「阪神では4番の経験が1試合くらいしかなかったと思うんですけど、使って4番の働きをしてくれたので、彼あたりも大きく飛躍できる年であってほしいと思います」
森下は昨年11月の「プレミア12」で全9試合で4番を任され、打率・357、1本塁打、9打点と役目を果たした。井端監督は「森下選手がよかったのは、初球から振れたところ」と評価。初見の外国人投手を攻略しなければならない国際大会。初球から振ることで対応できたと分析し、「見ていくというよりは、どんどん振れる選手は期待が持てる」と明かした。
魅力を感じたからこそ、26年のWBC代表入りへ期待が高まる。森下に求めるのはシーズンを通して好成績を残すことだ。「レギュラーシーズン、途中に休んだりとかある2シーズンを過ごしていると思うので」と井端監督。入団から2年連続で2軍落ちを経験し、後半に調子を上げた森下に「全ての面でいい成績を収めてくれれば」と指令を出した。
森下自身もWBCへ思いは強い。「出たいです。元々WBCは出たかったので。ずっと思っていることではあります」。今季チームでも4番を任される。夢の舞台に立つため、「結果でしか証明することができないので」と好不調の波をなくして井端監督の期待に応えるシーズンにしたい。
日本代表の外野陣は鈴木(カブス)やヌートバー(カージナルス)、近藤(ソフトバンク)らに加え、前回WBCで候補に挙がったクワン(ガーディアンズ)、イエリッチ(ブルワーズ)が加わる可能性もあり、争いは熾烈(しれつ)だ。森下は3月の強化試合メンバーには入らないが、11月の強化試合については「枠的な問題もあるんですけど、増やせるなら増やしてもらおうかなとは思っているので」と指揮官。「最後そこで競争して勝ち取ってもらえれば」と話すほど、期待値は高い。
これまで以上に注目される立場となったキャンプだが、森下は「もういつも通り、自分のやるべきことを課題に向けて毎日やってるだけです」とさすがの強心臓ぶりだった。沖縄で鍛錬を重ね、さらにパワーアップした3年目の森下を見せる。
◆23年WBC日本代表外野陣メモ 大会前に鈴木誠也(カブス)が脇腹の負傷のため辞退、牧原大成(ソフトバンク)が代替で招集された。全7試合で左翼・吉田正尚(レッドソックス)、中堅・ヌートバー(カージナルス)、右翼・近藤健介(ソフトバンク)と先発は固定。牧原は交代で6試合に出場、内野手登録の周東佑京(ソフトバンク)も外野手として交代で4試合に出場、さらに岡本和真(巨人)も左翼で1試合交代出場した。決勝の米国戦の九回には吉田正の交代で入った牧原が中堅に入り、ヌートバーが左翼に回っている。
関連ニュース
