【糸井嘉男氏の眼】6番降格も3号ソロ&マルチの阪神・森下 心にゆとりをもって、2安打をきっかけにしてほしい

 4回、ソロを放つ森下(撮影・田中太一)
 2回、二塁打を放つ森下(撮影・中田匡峻)
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 「阪神2-6広島」(10日、甲子園球場)

 阪神は広島に大敗で今季初の貯金とはならなかった。先発の伊藤将が2回8安打6失点と大炎上。打線は四回、6番に降格した森下翔太外野手がアドゥワから左中間席へ3号ソロを放った。甲子園での今季チーム1号にデイリースポーツ評論家の糸井嘉男氏は「心にゆとりを。この夜の2安打をきっかけにしてほしい」と期待した。

  ◇  ◇

 長いシーズン、序盤に大量ビハインドを背負う試合もあります。安定感抜群の伊藤将投手でもこういう日があるのですからね。打線がアドゥワ投手に苦戦する中、森下選手は一人完璧な打球を飛ばしていました。二回の左越え二塁打、四回の左中間ソロも、しっかりスイングできていました。

 2年目の今季は勝負強さに加えて、安定感を求めていると聞きました。一つの発想として、長い目で物事を考えてみるのもいいかもしれません。例えば1試合ではなく1週間スパンで考えると、ずいぶん心に余裕が生まれます。さらに1カ月、100打席スパンで考えてみると、3タコ、4タコしても、まだまだチャンスはあると思えます。

 自分も現役時代、心にゆとりを持つことを心がけていました。シーズンはまだ始まったばかりです。1日にポンポーンと安打が続けば、すぐに打率は上がります。この夜の2安打をきっかけにしてほしいですね。

 六回には佐藤輝選手が適時二塁打。主力2人に打点が付いたのは大きいですね。試合には敗れてしまいましたが、最後まで諦めない攻撃はできていたと思います。

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