阪神 岡田監督の陽子夫人が試合を欠かさず見るわけ「知らなかったっていうことがあっては」 きっかけは41年前
「巨人0-5阪神」(31日、東京ドーム)
阪神が今季初勝利。森下の3ランで開幕から26イニング目に初得点を挙げ、岡田彰布監督(66)は「グリコポーズ」を繰り出し満面の笑みを浮かべていた。
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岡田監督の妻・陽子さんは、ほとんど欠かさず夫の試合を見ているという。
「現役の時にけがしたことがあったんです。それ以来、成績どうこうよりもケガした時に私が知らなかったっていうことがあってはならないと」
きっかけは41年前にさかのぼる。
1983年7月10日に甲子園球場で行われた広島戦だった。当時4年目の岡田監督は二ゴロを処理しようとした際に踏ん張った右足を滑らせ転倒。右大腿(だいたい)二頭筋部分断裂という重傷を負い、そのシーズンを棒に振った。
結婚2年目だった陽子さんは、その日たまたま外出中で負傷の瞬間は見ていなかった。その後、知らせを受けて大阪市内の病院に駆けつけ、ギプス姿の夫と対面したが、すぐに知れなかったことを今も悔いているようだった。
監督となってけがの心配こそなくなったが、「主人の様子が分かるように」と、自然にチャンネルを阪神戦に合わせる。
開幕カードの東京ドームに陽子さんの姿はなかった。けれど自宅では、いつもと同じように祈るような目で夫を見守った。(デイリースポーツ阪神担当・山本直弘)