【井川慶氏の眼】阪神・村上の投球に感じた「新しい何かがある」と思わせることの重要性

 2回、中村(奥)を中飛に打ち取った村上(撮影・伊藤笙子)
 先発し、躍動感あふれる投球を見せた村上(撮影・田中太一)
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 「オープン戦、ヤクルト1-0阪神」(24日、ANA BALL PARK浦添)

 阪神は打線がわずか1安打に封じ込まれ、オープン戦開幕から2連敗となった。昨季MVPの先発・村上は3回3安打1失点。初回に先頭からの2連打を起点に先制を許したが、二、三回は無安打に抑えてきっちり修正した。デイリースポーツ評論家の井川慶氏は、他球団からの攻略に対して「新しい何かがあると思わせるだけでもいい」と評価した。

  ◇  ◇

 村上投手は昨年同様、コントロールが良く、テンポも非常に良かった。球場の球速表示にはバラつきがあったように思えたが、実際に見た感じ、球のキレも良かったので、いい形でここまできていると思う。

 昨年とは違い今年は開幕前の段階から、1年間軸で回ることを期待されている。そういった立場でありながら、開幕まで1カ月以上あるこの時期で、これだけのボールを投げられているところに、村上投手の自覚を感じた。順調な仕上がりだと言える。

 試しているというツーシームも、しっかりとコースを突けていた印象を受けた。昨年の活躍を踏まえて、他球団は村上投手を攻略しなければ優勝できないと、必死で研究して向かってくるはずだ。そこをどう乗り越えていくかだろう。

 昨年と同じままでは、データも出ているので他球団からすると楽な部分もある。それを上回るために、何かを試したりとか新たな取り組みを行うことは非常に重要なことで、それを発信することも悪いことではない。もちろん配球を含めて隠しておきたいことはあるだろうが、発信しても問題ない部分で、新しい何かがあると思わせるだけでもいい。相手はいろいろと考えてくれるからだ。

 4番手の及川投手も良い投球だった。最初は少しバタバタしていたものの、そこから安定していった。そう考えると先発がいいのかなと思うが、パワーピッチャーでゾーンで勝負できて器用でもあるので、中継ぎでも問題ない。今後の起用は、先発陣と中継ぎ陣の状態やバランスとの兼ね合いになってくるのではないだろうか。

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