「阪神春季キャンプ」（３日、宜野座）

　高い弾道で白球を外野席へと運び、アピールした。外野の定位置獲りを目指す阪神・井上広大外野手（２２）が、ランチ特打で大山と競演。７７スイングで先輩よりも５本多い７本の柵越えを放ち、自慢の長打力を見せつけた。

　「いい、悪いというのはありますけど、考えながらバッティング練習ができている。いい、というのが続くようにやっていけたらいい」

　手応えを感じつつある打撃。鋭いスイングから広角に飛距離のある打球を放った。３、４スイング目には左翼の外野フェンスを越える連発。多くのファンで埋め尽くされたスタンドからは拍手が注がれた。

　高卒５年目となる今季。岡田監督は「今年勝負の年になるかもわからんからな。年齢的にもな」とさらなる奮起を促した。もちろん、井上も自覚している。「５年目なので。頑張ろうと思います」と指揮官の期待に応える決意だ。

　この日はフリー打撃でも６６スイング中４本の柵越え。「自分の感覚的には、全部同じところで打つ」。打撃に磨きをかけ、レギュラーの座をつかむために快音を響かせ続ける。