阪神・森下 誓った岡田超え 2年目20発を「超していかないと」 2200万増の3800万円で更改

 阪神・森下翔太外野手(23)が2日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、2200万増の3800万円で一発サイン。2年目で20本塁打を放った現役時代の岡田監督を超えることに意欲を示し、来季は3番で1軍を1年間完走することも誓った。(金額は推定)

 グレーのスーツ姿の森下は、晴れ晴れとした表情で会見場に現れた。華々しいルーキーイヤーを終え、迎えた初の契約更改。「しっかり評価してもらいました」と話し、「契約って感じでした」と初々しく笑った。

 怒濤(どとう)の一年だった。開幕スタメンを勝ち取ったが2度の2軍落ちも経験。それでも夏場からは3番に定着し94試合に出場。打率・237、41打点、10本塁打をマークした。日本シリーズでは新人新記録の7打点で優秀選手賞を獲得し、日本一に貢献した。

 ただ新人離れの活躍にも「成績には満足していなかった」と淡々。2桁本塁打は、球団新人右打者では1980年・岡田彰布以来の快挙だが、来季目指すのは“岡田超え”だ。

 指揮官はプロ2年目で20本塁打を記録。「並ぶのもそうですけど、超してかないとそこ止まりになってしまうんで」。20本塁打は来季の目標としていた数字だがそれを超える覚悟で「1年目だけじゃなくて5年、10年と、長く活躍できる選手を目指している」とさらなる高みを見据えた。

 今季、指揮官からはメディアを通してハッパをかけられることもあった。「ケツたたかれている気分ですね」と笑顔で“愛”を受け止めた上で「采配とか勝負勘は自分が経験してきた指導者の中で1番。期待に応えられるようにしっかり結果を残していきたい」と気を引き締めた。

 新人ながらクリーンアップも担った今季。「今シーズン3番でやってきたので、そこの打順で1年間やっていきたい」。来季は3番を守り抜き、1軍で1年間完走することも宣言。そのためにもオフは地道なウエートトレーニングなどで体力づくりに励む。

 年俸の使い道については「お世話になった人に恩返ししたい。両親、おじいちゃん、おばあちゃんにも何かしらで返していきたい」と“家族孝行”な一面ものぞかせた。1年目で137・5%アップの高評価も、視線はさらに先にある。

 「もっともっと稼いで、もっともっと一流の選手になりたいと思っているので。通過点っていうぐらいでしか、自分は思ってないですね」。向上心を原動力にさらなる成長を遂げ、連覇に貢献する。

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