阪神・井上 T岡田ロード歩む 履正社先輩と同じノーステップ打法→柵越え18発 来季5年目本塁打王へ

 「阪神秋季キャンプ」(16日、安芸)

 阪神・井上広大外野手(22)が16日、高卒5年目となる来季は打撃の確実性を増して、外野定位置争いを勝ち抜く決意を示した。フリー打撃では今夏から取り組むノーステップ打法で18本の柵越えを放ち、持ち味の長打力を発揮。岡田監督はオリックス指揮官時代にノーステップを指導し、本塁打王を獲得したオリックス・T-岡田になぞらえて、井上の進化に期待した。

 ドスン-。井上がフリー打撃で放った打球がバックスクリーンに直撃し、鈍い音を立てる。84スイング中、フェンスオーバーは4連発を含む18発。ケージそばに立つ岡田監督から視線を向けられながら、安芸の空に美しい弧を描き続けた。

 今キャンプで打撃コーチから授かった教えを胸にバットを振った。水口コーチからの「バットの出てくる位置の意識」、今岡コーチからの「下半身に乗せる意識」。練習で十分な手応えを感じており、「いい方向に向いているのかなと思う。確実性を高めていければ」と課題を挙げた。

 今季は春先に右翼で9試合スタメンも、思うような結果が残せず降格。2軍で試行錯誤を続ける中で「一番どん底だった時を乗り越えられるかなと思ったので」と昨季も試したノーステップに7月末から戻した。「ノーステップだと、いつでも打てますよっていう準備ができてるので、タイミングがさされにくい」と、向上への光明を見いだした。

 打撃練習を見届けた指揮官は「きょうはえらい良かったなあ」と満足げで、ノーステップを「確実性を増そうということやんか」と指摘。「T(岡田)もそうやんか。まず打率を上げようと。そこからの基準でヒット狙いが、ホームランにもなあ。それでホームラン王とったんや。ノーステップで」。井上にとって履正社の先輩であるT-岡田が、プロ5年目のシーズン途中に岡田監督の指示でノーステップに変更し、33本で最多本塁打に輝いた姿を思い起こした。

 同じ5年目を来季迎える井上。「外野手はたくさんいますし、争いは大変になってくる。まずはこのキャンプしっかりとアピールして、2月、3月と結果を残していければ」。自身初のポジション取りへ、来春の開花を予告していた。

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