阪神・岡田監督 熱血指導60分!小野寺へ“リストターン打法”伝授「引き出し多い方が対応できる」
「阪神秋季キャンプ」(12日、安芸)
阪神・岡田彰布監督(65)が12日、約60分間にわたり、小野寺暖外野手(25)を密着指導した。就任後、最長と見られる時間の中で“リストターン打法”を伝授。打った後に、バットが三塁側へ飛ぶことが理想とした。リーグ連覇へ、個々の技術向上がチーム全体のレベルアップにつながると力説。来季のレギュラー奪取を狙う小野寺は初の直接指導に感激し、長打力アップを誓った。
安芸の昼下がり。メイングラウンドで今キャンプ初となる「岡田塾」が開講。指揮官はノックバットを手にティー打撃中の小野寺のもとへ。身ぶり手ぶりを交えながら、手首を返す“リストターン打法”を伝授した。
「小野寺はどっちか言うたら独特な打ち方やからなあ。リストを返さんで打つ方やからのお。ああいう打ち方をした方がボールに力が伝わるというかな」
理想は打った後、三塁側へバットが飛んでいくこと。「極端にやらんと直らない」と振り終わりに、背後の地面にまでバットをつけさせた。「ヘッドを立たさな。リストターンしてへんから手からバットが離れへんよな」。試行錯誤する小野寺には「おおー!」、「あかんなあ」と愛情たっぷりに声もかけ続けた。
岡田監督はチームに合流した11日にリストターンの重要性を訴えていた。「単に強く振ったらええんじゃない。相手のボールを利用せんと」。内角球を一、二塁間へ運ぶ小野寺の技術を認めつつ「引き出しが多い方がもっと対応できる」と強調。「一人一人のレベルが上がった方がチームとしては絶対助かる」と狙いを明かした。
密着指導は約60分に及び、室内のミラールームでも素振りをチェック。監督就任後、最長とみられ、来季のレギュラー奪取を狙う小野寺は感謝感激だ。今季は43試合で打率・347、0本塁打、11打点。ノイジーの去就が不透明な中、来季のレギュラー奪取へ長打力アップを誓った。
「今までなかったことですし、やっぱりうれしい。率を残しつつ、もっと長打を増やせたらなって思います」
岡田監督はサブグラウンドでも三塁で特守を受けていた渡辺諒に約25分密着し、助言を送った。この日のマンツーマン指導は計85分間。今月25日には66歳となるが、早寝早起きで元気いっぱいだ。南国特有の強い日差しを受けながら、この秋も精力的に動く。
◆岡田監督の2022年秋季キャンプ 阪神監督復帰直後のキャンプ。早速、安芸市営球場のメイン球場の外野の芝生について「芝生長いな。足疲れるわ」と指摘し、阪神園芸が約3ミリ刈って改良された。さらに佐藤輝について「どっちかっていうと悪なってるよな」とダメ出し。初めて直接指導した際には高いグリップ位置からのスイングに「猫パンチになるやん」と独特な表現で指摘した。
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