「阪神、オリックスどちらも日本一に」両球団にゆかりのある佐藤義則氏が思い出の日本シリーズを述懐

 1964年の阪神と南海の対戦以来、59年ぶりの関西球団同士の対決となる日本シリーズが28日に開幕する。阪急・オリックスのOBで、阪神ではコーチとして03年のリーグ優勝を経験した、両球団にゆかりのあるデイリースポーツ評論家の佐藤義則氏(69)が“頂上決戦”を前に思い出を語った。

  ◇  ◇

 関西球団同士の日本シリーズは、私が現役だった頃から、ずっと待ち望まれてきた。当時パ・リーグには阪急のほかに近鉄と南海もあったけど、セ・リーグは阪神1球団のみとあって、なかなか優勝できなかった。ようやく今年実現し、本当に良かったと思う。

 阪急・オリックスのOBとして、やっぱりオリックスには2年連続で日本一を達成してほしいという思いが強い。一方で、現在は阪神戦をメインにユーチューブなどでも試合の解説をしている。チームのいいところも悪いところもずっと見てきただけに、阪神にも38年ぶりの日本一になってほしい。どっちも日本一にというのが正直な気持ちかな。

 現役時代は阪急、オリックスでリーグ優勝5度、日本一は2度経験した。思い出深いのは入団1年目、77年に日本シリーズで巨人を倒しての日本一。私は3勝1敗で迎えた第5戦で先発した。長嶋さんが監督で、王さんや張本さん、柴田さん、高田さん、末次さん…子供のころからあこがれてきた選手と、こんな大舞台で対戦できたことは、本当にうれしかった。結果は4回2失点で降板となったけど、チームは逆転勝ちでシリーズ3連覇を決めた。今でも忘れられない試合だ。

 阪神ではコーチを務めていた2003年に星野監督の下でリーグ優勝し、日本シリーズではダイエーと対戦した。福岡ドームで2連敗し、その後、甲子園で3連勝。日本一になるつもりで福岡ドームに再び乗り込んだんだけど、まさかの連敗で日本一にはなれなかった。井川や伊良部、ムーアら先発陣が全体的に振るわなかった、本当に悔しかった。

 阪神のコーチを04年まで3年間務めた後、日本ハム、楽天、ソフトバンクでコーチになり、いずれの球団でも日本一になった。私のことを「優勝請負人」と言ってくれる人もいるみたいけど、阪神にいた時だけ日本一になれなかったのは、今でも残念に思っている。

 今年12月にはコロナ禍でやってなかった阪急・オリックスのOB会を4年ぶりに開催することになった。会長は山田さんで福本さんが副会長、私は幹事を務めている。OBはみんな久しぶりに集まれることをとても楽しみにしている。オリックスが日本一になればリーグ3連覇、2年連続日本一を盛大にお祝いしたい。

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