阪神・森下 先制V撃10号!球団新人の右打者では岡田以来43年ぶり 途中交代もホッ軽症

 1回、先制の10号ソロを放つ森下(撮影・北村雅宏)
 8回、デビッドソンの打球がフェンスに直撃、跳ね返りのボールが森下に当たる
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 「阪神タイガース4-1広島東洋カープ」(8日、甲子園球場)

 頼れるルーキーが球団史に名を刻み、今季5度目の6連勝に導いた。初回に阪神・森下翔太外野手(23)が先制10号ソロ。球団新人の右打者では1980年の岡田彰布以来43年ぶりの2桁本塁打に到達した。2位・広島を蹴散らして優勝マジックは「10」。今季最大の9ゲーム差とし、貯金も今季最大の「31」。もう止まらない。この勢いのまま一気に“アレ”をつかみ取る。

 プレーボールから約10分後、森下がほえた。聖地に刻んだ黄金ルーキーの証し。地鳴りのような虎党の大歓声に身を包み、会心の感触が残る手を握り締めた。

 初回2死。カウント1-1から床田のカーブを思いっきりすくい上げた。左翼スタンドに吸い込まれる今季10号の先制ソロ。節目の一発にふさわしい、滞空時間の長い豪快な放物線を描いた。球団新人で2桁本塁打は6人目であり、右打者では1980年の岡田彰布以来、43年ぶり。「知らなかったですね」と意識はなかったが、はっきりと球団史に名を刻んだ。

 7月9日・ヤクルト戦(甲子園)でプロ1号を放ってから約2カ月であっという間に大台に到達。量産態勢の引き金を引いたのは、幼い頃から培ってきた“統計学”のおかげかもしれない。

 小学校で出たテストの選択問題では、答えの解答番号の頻度に注目。「この問題集は『3』が多い」と独特な方法で高得点を狙った。「感覚が違いましたね」と父・善文さん。打率などの数字がある野球も、いわば統計学。「試合を重ねるごとに技術が良くなってきているかなと感じます」と今は“正解”の打ち方を蓄積中。経験をヒントにし、“当たる”確率を高めている。

 この日は今季2度目となる同じドラ1・佐藤輝とのアベックアーチも記録した。10本打たないと返却予定となっていた佐藤輝に買ってもらったプラダのバッグを正式にゲット。「10本とりあえず打ったのでもらいます」と無邪気な笑顔をのぞかせた。

 八回1死で右翼フェンス直撃の打球が跳ね返って顔面に直撃。途中交代となったが、試合後には「お騒がせしました~」と意気揚々とクラブハウスに帰還。岡田監督も「大丈夫やろ」と話し、軽症で事なきを得た。

 チームは2位・広島との3連戦初戦を制し、優勝マジックは2つ減って「10」となった。9月だけで4本塁打を記録する森下だが、「調子の良さはまだまだかなと思っています」とニヤリ。金の卵はまだまだ底知れない。

 ◆今日勝てばM7 通常では阪神が勝ちマジック対象の広島が敗れると優勝マジックは2つ減少。ただ、セ・リーグ順位決定方法は勝率、勝利数が並んだ場合、当該球団間の対戦勝率が高い球団、リーグ内対戦成績の勝率が高い球団、前年度順位が上位の球団の順に決定する。これを踏まえると阪神が優位で、9日に勝てば広島戦カード負け越しもなくなるためマジックは3つ減る。

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