岡田阪神 アレ加速の合言葉は「普通にやる」 広島との直接対決へ「3連敗だけ絶対せんように」 3連勝ならマジック7減

 阪神・岡田彰布監督(65)が7日、名古屋駅で取材に応じ、8日から始まる2位・広島との直接対決(甲子園)に向けて、気負うことなく自然体で挑む姿勢を強調した。前日6日の中日戦(バンテリン)は1-0で勝利したもののミス連発に苦言。悪夢のV逸を味わった2008年9月の戦いぶりを例に挙げ「普通にやること」の重要性を説いた。

 いよいよ、直接対決3連戦だ。東京、名古屋と続いた遠征を5連勝で飾り、8日から甲子園に広島を迎え撃つ。ここで3つたたけば今季の対広島の勝ち越しが決まり、優勝マジックを最大7減らせる。そんな大一番を前にしても、岡田監督から気負いは感じられなかった。

 「自分らで幸せな試合ができるように持ってきたんやからのう。だから継続してやればええだけや。俺らが3連敗だけは絶対せんように、それだけよ」

 決戦の舞台でも岡田監督が求めるのは普通の野球だ。「2008年もそうやんか」。9月の戦い方を知り尽くす指揮官は、あえて苦い記憶を呼び起こした。同年は9月9日からのヤクルト3連戦(甲子園)で3夜連続サヨナラ勝ち。残り23試合を残して2位・巨人に6ゲーム差、マジック17まで減らしていた。

 熱狂をよそに岡田監督は危機感を募らせていたという。「アカン言うたやんか、こんな勝ち方じゃ。あの時の俺のコメント見れば分かるやろ」。12日・広島戦(甲子園)は4安打完封負け。その試合後、岡田監督は「サヨナラしたら勢い付くもんじゃない」と声を荒らげている。先発に白星が付かず、自慢のJFKにつなぐ理想の形からは程遠かった。その後、虎を待っていたのは悪夢のV逸だ。

 「ちゃんと勝たな。ちゃんと勝つ言うたらおかしいけどな。昨日みたいなゲームしとったら、足すくわれるよなあ」。だからこそ、スキは見せない。6日・中日戦(バンテリン)は1-0で勝ったものの11安打1得点。バント失敗と走塁ミスが相次ぎ、試合後はおかんむりだった。

 「普通にやる?それはもうみんな分かってるよ。明日からどういう試合かっていうのは。絶対勝たなあかんとか、そういう気概もないし。こっちは何とか3連敗だけせんように、ちょくちょく勝っとけば。そういう気持ちの方が強いよ」

 午前10時半、新大阪駅に到着した岡田監督は「だいぶ涼しなったなあ」と笑った。秋は決着の季節だ。甲子園のファンの前で、アレへの勢いをさらに加速させる。

 ◆2008年9月の3試合連続サヨナラ勝利 阪神は2008年9月9~11日、甲子園でヤクルトとの同一カード3戦連続サヨナラ勝ち。1戦目は同点の九回に矢野がサヨナラの4号ソロ。2戦目は同点の九回2死満塁から決勝のサヨナラ四球。そして3戦目は不振で2軍調整していた今岡が緊急昇格。34歳の誕生日だったこの日の初回に3号同点2ラン。九回1死満塁からサヨナラ押し出し四球を選んだ。この勝利で阪神は優勝マジック「17」とした。

 ◆3連勝でマジック「7」減 通常では阪神が勝ちマジック対象チームの広島が敗れると優勝マジックは2つずつ減少。ただ、セ・リーグ順位決定方法は勝率で並んだ場合【1】勝利数が多い球団【2】当該球団間の対戦勝率が高い球団【3】リーグ内対戦成績(各球団125試合)の勝率が高い球団【4】前年度順位が上位の球団。今季阪神と広島のカード勝敗成績は阪神が10勝7敗1分け。一方、今季交流戦は阪神が7勝10敗1分け、広島が9勝9敗。つまり既に【3】【4】で阪神が優位で、それを踏まえて今カードで阪神が初戦から2連勝した時点でカード負け越しはなくなり、マジックは「5」減り、3連勝で計「7」減る。

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