【創刊75周年特別インタビュー】阪神・岡田監督 アレ約束「ええ戦い方はやる思うで、最後までは(笑)」

 デイリスポーツは関西初のスポーツ紙として1948年8月1日に産声を上げ、きょう創刊75年を迎えました。阪神・岡田彰布監督(65)が31日、インタビューに応じ、現役時代、松田聖子と正月紙面を飾ったことや、評論家時代のモットー、監督復帰に生かされていることなどデイリーとの思い出を語った。また今季のここまでの戦いぶりも振り返り、デイリーの発展のためにも“アレ”を約束した。

  ◇  ◇

 -現役時代、デイリーとの付き合いは。

 「最初は平井さん(元編集局長)かなあ。平井さんはオヤジ(勇郎さん)とかとも良かったからなあ」

 -プライベートの付き合いも。

 「そらしとった。この前までオレの誕生日の時もずっと来とったよ。ふぐ食いに来とったよ(笑)」

 -新聞は現役の時から読んでいたか。

 「新聞は(阪神に)入った時から取っとった。実家帰ってからやな、2年目か、1年で虎風荘出たから」

 -デイリーはタイガース中心の新聞だが。

 「現役の時はあんまりそこまでは思わんかったけどなあ(笑)」

 -今も朝に読む。

 「読んでるよ、全部読んどる、それは」

 -1981年の元日付け紙面では松田聖子と1面を飾った。

 「そら覚えてる、新人王の時やなあ。松田聖子も一緒やったからなあ。オレ東京行ったで、レコード大賞の審査員で。オレは多分、田原俊彦言うたと思うけどなあ」

 -印象的な写真。

 「ジャンプしてなあ。あの会場行ったのは覚えてるよ」

 -デイリーの評論家となったのは平井や(前社長の)改発と関わりが深かったからか。

 「そうやなあ。結局オレ、ユニホーム脱いでないからなあ。評論という形では2009からやからなあ。それはもう自然な流れやったんちゃうかなあ。オフなったらゴルフ行ったりメシ行ったりなあ、そういうふうにしとったからなあ。どこを選ぶとか、そういうのじゃなかったよ。もう自然の流れでそうなってしまったよなあ」

 -評論で心がけていたことは。

 「いやいや、もうそんなん、ええことはええ、あかんことはあかん。そういうふうにオレはもう忖度(そんたく)とか何もなしで、阪神愛もなしで、阪神愛いうたらおかしいけど(笑)。こうやった方がええとか、勝つためにはとか、そういうアレやな」

 -評論家時代はいつ監督として声がかかってもいいように準備は。

 「そんな準備してない。だって、もうちょっとこうやった方が良かったんちゃうかなあとか、そういう記事の方が多かったからな。こういうことしたらアカンとかな(笑)。それをそのままいってるだけであって。ユニホーム着たさにコメントするとか、そういうのはおるやんか(笑)。テレビ、ラジオにしてもな。そういうのは無しで、こうした方が勝てるチャンスがあるとか、そういうことやからな、そういう意識は全然してないで」

 -コロナ禍も遠征に来てもらった。生で見ることにこだわった。

 「そら生で見な分からんよ。テレビばっかり見とったら、中野セカンドにしてないかも分からんで。スタンドから見てたからこそ、中野の守備位置ちょっとおかしいんちゃうかなと、そういう疑問もあったからな。それはベンチで見てんのとはまた違うわなあ。スタンドでよう分かるよ、守備位置とか動きとかは。そう思てたことを実現さしてな、それは間違いなかったと思ってるけどなあ」

 -その分、監督に復帰した際はスムーズに入っていけたか。

 「いやいや、話す機会がなかったからなあ、今の選手とは。どういう性格とか、どんな考えで野球やっとんのとか、まるまる3年(コロナで)ほとんど話してないで、選手と。昔やってたヤツはほとんど現役あがってたしなあ。だから、どんな考えで野球やりよんやろうというのはあったよ。これは一緒にユニホーム着て、一緒にやらんと分かれへんことやからな、それは」

 -ここまでチームの手応えは。

 「今年ベストメンバーでやってないで。ホントの描いてたローテーションもな。思わぬプラスアルファのピッチャーは出てきたとかで今この位置にいてると思うよ。あいつら(村上や大竹)いてなかったら、今(勝率)5割ぐらいやで(笑)」

 -それでこの位置にいる。期待も大きい。

 「8月やろな、みんなそろうのは。調子悪くて2軍落としたヤツもおるし。そらもっと高い数字求めとったよ、佐藤(輝)なんかにもな。ようこんな勝ってるなあと思ってるよ(笑)」

 -勝負は夏場以降。

 「まだまだ長いからな、シーズンは。みんなある程度普通の成績をあげていったら、ええ野球をできるんちゃうかなと思てるけどな」

 -今年は混戦模様。

 「そんな団子じゃないやろ、そら3ゲーム、4ゲーム言うたらすごいんやで。だいたい3ゲーム縮めるのに1カ月かかる言うてな、昔から。そんな簡単なもんじゃないからなあ、一つずつ貯金積み重ねていくことやろなあ。勝ったり負けたりで、貯金減らさんようにしといたらええと思うよ」

 -75周年にアレを。

 「ふっふっふ(笑)。そら8月、9月どうなってるか分かれへんけど、まあええ戦い方はやる思うで、最後までは(笑)」

 -ムチを入れるのは最後か。

 「そんなムチ入れて勝てるいうのもないからな。9月ぐらいに2位のチームと当たったら天王山みたいなことも、周りからそういうふうな感じになるし、それは自然となってくるよ。下のチームに負けるのが痛いからな。上(上位対決)で3連戦で3連勝とかそんな簡単にいけへんからな、9月とかなってくると。100試合過ぎてなあ、勝負どころいうのはずっと野球やってるから分かるしな」

 -デイリーへの注文は。

 「別に注文とかはないけど、まあ、勝つことによって潤うぐらいやな(笑)」

 -新聞社も潤う。

 「新聞だけじゃなしになあ、オレもやる以上は勝ちたいし、そういうのと一緒やで」

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