今季急成長の阪神・遠藤「下半身の安定」に取り組み打率・289 和田2軍監督も評価「今年一番」

 阪神のファームを特集する企画「熱鳴-鳴尾浜情報-」。第4回は遠藤成内野手(21)の“現在地”をお届けする。今季ウエスタン・リーグでは開幕から好調を維持し、前半戦終了時点で打率・289(149打数43安打)。和田2軍監督も「今年一番成長している選手」と太鼓判を押している。高卒4年目の今季、好調のカギとなっているのが「下半身の安定」。1軍初昇格へさらなる成長を誓った。

  ◇  ◇

 高卒4年目の遠藤が今季急成長を遂げている。ウエスタン・リーグでは4月中旬から6月まで打率3割を維持。前半戦は出場67試合で149打数43安打、打率・289を残し、和田2軍監督も「今年一番成長している選手」と目を細める。

 昨季は87試合に出場し、211打数48安打で打率・227。安打数はすでに昨季の記録まであと5。今季好調の要因に挙げるのが「下半身の安定」だ。

 「上下のブレが少なくなって、ボール球に手を出すことも少なくなって、凡打の状態も良くなりました」

 きっかけは「下半身もうちょっと安定させれば?」という山崎2軍打撃コーチの助言だった。昨季は下半身が安定せず、走り打ちの傾向があった。そこで同コーチと今年4月から鳴尾浜室内で連日、16メートル先にある打撃マシン用防球ネットの30センチ×20センチの発射口に向かって打ち返すティー打撃に取り組んだ。

 「上半身だけだとできないから、それで徐々によくなりました」と手応えを得ている。下半身の安定により、2ストライクからでもボール球の見極めやファウルにできるようになり、昨季・207だった三振率も現在は・176にまで減少している。

 さらに今季特徴的なのが、長打の数。昨季二塁打は3本、三塁打が1本だったのが、今季はすでに二塁打6本、三塁打4本を記録。これも下半身を安定させたことが影響しており、「あんまり狙ってないんですけど、タイミングが合って自分のスイングできていれば長打になる」と分析。

 単打についても「(バットの)芯がずれてても下半身が安定していれば押し込める」と明かした。プロ4年目になり、打席でのチェックポイントが定まったことも好調の秘訣(ひけつ)だ。

 「足でタイミングをとって、足で打つことだけを意識していればボール球を見逃せたり、打てたりしている」。その軸がぶれると凡打になるといい、試合後も映像でその点を主に確認している。

 今季も内野全ポジションで出場。経験の積み重ね、打撃の好調が守備にも直結している。「(昨季は)焦ってエラーが多かったんですけど、今年はボールを見てバウンドに合わせたり、バッターによって守備位置を変えたりして頭を使って野球ができるようになっている」。

 プロ入り後まだ1軍出場経験はない。「1軍に早く行きたい気持ちもありますけど、まずはしっかり結果残していつ呼ばれてもいいように準備していきたい」。さらなる進化で1軍の舞台を目指していく。

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