「阪神５－７広島」（２０日、甲子園球場）

　阪神が今季初の甲子園同一カード３連勝とはならなかった。勝てばリーグ最速１０勝となる一戦だったが、それは次戦に持ち越しとなった。

　先発・西純が誤算。四回途中５失点で無念のＫＯとなった。初回はマクブルームの適時打、西川の犠飛で２失点。不安定な立ち上がりも直後に味方が逆転した。二、三回は無失点で切り抜けたが、２点リードの四回に再び連打と四球で１死満塁。ここで代打松山に走者一掃、逆転の３点二塁打を浴びた。

　岡田監督もここで我慢の限界となり、交代を告げた。前回１３日の巨人戦では６回１失点で今季初勝利を挙げたが、連勝とはならなかった。「野手の方が逆転してくれたにもかかわらず、粘ることができませんでした。先発としての仕事ができず申し訳ないです」と西純は唇を噛んだ。

　打線は西純が初回に２点を許した直後、３点を奪って一時、逆転に成功した。２点を追う初回、先頭の近本が右前にしぶとく落とした。近本は前日の連続三塁打から３打席連続安打とした。２番・中野も右前に運び、無死一、三塁と好機を広げると、３番・ノイジーの右犠飛で近本が生還し、１点を返す。さらに４番・大山が左前打でつなぎ、５番・佐藤輝が四球を選ぶと、１死満塁から２試合連続スタメンの６番・井上が右前に同点適時打を放った。続く７番・梅野の遊ゴロの間に三走・大山がホームを踏んで勝ち越した。

　１点リードの二回にも大山の左前適時打で追加点を挙げたが、三回以降はスコアボードに「０」が並び続ける展開に…。チャンスを演出しても、後続が続かないもどかしい攻撃が続いた。

　九回は１点を返し、なお無死一、二塁と好機が続いたが、佐藤輝が凡退。代打・原口の遊直で二走が戻れず、試合終了となった。