阪神・ドラ1森下「ホッ」プロ初H初打点 十回は雄たけび四球!大学時代からブレない〝勝利への執念〟

 プロ初安打の記念球を手に笑顔の森下(球団提供)
 1回、適時打を放つ森下(撮影・高部洋祐)
 11回、サヨナラの好機に、ベンチから声援を送る森下(1)=撮影・高部洋祐
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 「阪神6-5DeNA」(1日、京セラドーム大阪)

 右翼スタンドの虎党から、盛大な森下コールが湧き起こった。右翼に就いた阪神ドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=は、プロ初安打の感触が残る手で帽子を取り、深く一礼。活躍した選手にだけに送られる、極上の歓声を全身で受け止めた。

 「1本出てホッとしています」

 2点を追う初回1死一、二塁でカウント1-1から内角ツーシームを強振。打球は宮崎のグラブをはじき、プロ初安打&初打点となる三塁への適時内野安打をマークした。「初ヒットよりも打点の方が自分はうれしかったですね」。自らの結果よりもチームの勝利に貢献できたことに喜びを感じる-。中大時代からその心は変わらない。

 「勝ちたい、勝ちたいって言うんじゃなくて、(外野手の)送球がそれるってことはそれで負けるんだよ!」

 4年春の東都リーグで最下位となり、入れ替え戦を前にした練習。外野陣のふがいない態度を見た森下は、その日の夜間ミーティングで語気を強めた。チームの勝利のために鬼となり、勝つためなら嫌われ役になってもいい。底知れない勝利へのこだわりが、森下の原動力となっている。

 延長十回先頭で迎えた打席では、四球で出塁。球場中に響き渡るほどの雄たけびを上げ、感情をさらけだした。

 「近本さんもああいうスタイルでやっていけと言ってくれた。どんどんそういうスタイルでやっていきたい」

 右のスラッガーとして素質は誰もが認めている。ただ、森下の最大の武器は勝利への執念だ。その欲望を前面に押し出し、一流への道を切り開いていく。

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