居酒屋営む阪神OB中谷賢平さん 男気!2軍選手ら30人引き連れ支払い全て監督持ち

 18年ぶりの“アレ”を目指す岡田彰布監督(65)へのエール企画「アレが見たい」。第15回は阪神OBで、西宮市甲子園口で居酒屋「KENPEI」を営む中谷賢平さん(67)。岡田監督とは店の大将と客としての関係だけではなく、ゴルフで一緒にラウンドするなど親交を持つ。再び愛する阪神のユニホームに袖を通す指揮官に、常勝軍団としての礎を築くことを期待した。

  ◇  ◇

 もう一度、監督が甲子園で采配する姿を見たいと思っていました。だから復帰が決まった今、自分のことのようにうれしいです。就任決定後、店に来てくれた時はホッとしているというか、落ち着いている感じでした。最近は勝ちきれない古巣に対して、歯がゆい思いを口にしていましたしね。誰よりも阪神が好きだし、どんな采配をするか楽しみです。

 僕は1978年に現役を引退して、監督は79年のドラフトで指名を受けました。現役時代は知り合っていません。でも、僕が会社員時代に藤田平さんと交流があったことで、監督と知り合ってゴルフ仲間として交流が始まりました。

 付き合いは40年以上になりますが、基本的に優しい人間。ざっくばらんというか、純粋過ぎるぐらい。下町育ちやから気さくやし、ゴルフでも乗り突っ込みしながらラウンドする明るい男ですよ。

 僕は87年に居酒屋を始めましたが、監督は昔からよく店に来てくれています。現役時代も試合が終わったら、1人でも店に来てくれました。誰とでも気さくに話をするし、野球はもちろん、裏話や政治などの知識も豊富で話が面白い。それは今も変わりません。

 だから、うちのお客さんは誰もが「岡田ファン」。みんなに愛されて、応援されている。もうひと花咲かせてもらいたいですね。

 指導者になってからは周囲の目もあるので選手と距離を取っていましたが、選手思いの印象もあります。確か阪神2軍監督時代にウエスタンで優勝した時です。監督からいきなり「今から店に行くから」と連絡が入って。そしたら2軍選手ら約30人を引き連れて来店してくれました。もちろん支払いは全て監督。男気があるし、「選手に頑張ってほしい」という気持ちは誰よりも強いと思いますよ。

 今秋キャンプでの監督の言動を見て、お客さんは「性格が丸くなったんちゃう?」という人もいます。でも、シーズンに入ったら変わると思いますよ。店で世間話をしていても、最終的には野球の話になります。誰よりも負けず嫌い。スイッチが入った姿が楽しみです。日本一になって退任後はGMもして、常勝軍団としての基礎を築いてほしいですね。

 ちなみに僕と同級生の掛布は4番を打ちました。親交のある監督は現役でも指導者でも活躍しました。僕はエースになれませんでしたが、彼らを刺激に「お笑いで20勝」という気持ちで楽しい店作りに励んできました。今回の監督の活躍も刺激にしたいと思っています。で、監督にはずっと言っているんですが…。寮長のオファー、お待ちしています(笑)。

 ◆中谷 賢平(なかたに・けんぺい)1955年10月29日生まれ、67歳。大阪市出身。現役時代は右投げ右打ちの投手。大商大高から73年ドラフト外で阪神に入団。故障もあって1軍登板はなく、78年に現役引退。会社員を経て、1987年に西宮市内に居酒屋「KENPEI」をオープンし、2004年に現在の西宮市甲子園口に移転した。

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