阪神・小幡「1番・遊撃」でサイクル達成 岡田監督の遊撃固定構想にバットで応えた

 8回、三塁打を放ちサイクル安打を達成した小幡(撮影・田中太一)
 1回、二塁打を放つ小幡(撮影・田中太一)
 2回、右越えへソロを放つ小幡(撮影・田中太一)
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 「フェニックス・リーグ、阪神10-0楽天」(21日、アイビースタジアム)

 阪神・小幡竜平内野手(22)が21日、みやざきフェニックス・リーグの楽天戦(アイビー)でサイクル安打を達成した。岡田新監督が小幡を遊撃で固定する構想を明かした中、「1番・遊撃」で出場して5打数5安打。レギュラー奪取、1軍定着のチャンスをつかむべく、課題の打撃面で猛アピールだ。

 南国まで駆けつけたファンの期待を乗せた打球が、右中間を破る。一気に三塁へ到達した小幡は、思わずニヤリ。8-0の八回2死二塁で迎えた第5打席。最速154キロ育成右腕・福森の低め直球を捉え、「引っ張って右中間に強い打球で、すごいよかったです」と納得の適時三塁打でサイクル安打を達成だ。

 「1軍だったら、小さくなったり合わせに行ってしまったりした。ミスショットをしてもいいやぐらいの感じで、速い真っすぐに対して、しっかり振るというのを意識して。その中で打率も求めてやっていきたい」

 初回先頭で藤平の甘く入った直球を捉え左中間へ二塁打を放つと、打ち出の小づちのように、快音が止まらない。二回の第2打席は、初球の低めスライダーを捉えて右越えソロ。四回に左前打、六回に二塁内野安打と全5打席で安打を放った。

 大きなチャンスを逃すわけにはいかない。岡田新監督の意向で、このフェニックス・リーグでは原則、遊撃一本で勝負する方針。「一番は安定した守備。当たり前のゴロを当たり前にさばけるよう、しっかり意識して」と「守り勝つ野球」を掲げる新指揮官の期待に応えるつもりだ。

 平田2軍監督は「フェニックスとはいえ、サイクルなんて打てないよ。守備も含めて、来年レギュラーを取ろうという意欲がよく出てる」と称賛。1軍定着へ「監督が我慢してでも使いたいと思ってもらえる選手にならないと。そしたら(打席が増えれば)、打ちよるねん」とさらなるレベルアップを求めた。

 新指揮官の心をつかんで離さない魅力ある選手へ。「やっぱり全部の内容。打撃の方でもアウトのなり方とか、三振しても球数を投げさせたり。そういうところだと思います」と小幡。レギュラー奪取へ、突き進む。

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