阪神・青柳を救った福原コーチの言葉「それは違う」 感情的になった時に怒ってくれた

 勝利をつかむ!CSを前に明るい表情を見せる青柳(撮影・田中太一)
 5回3失点で降板。試合後、感情的になった僕を福原コーチ(左)が叱ってくれました=8月23日
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 阪神の青柳晃洋投手(28)がデイリースポーツ読者に向けて、さまざまなテーマをもとに本心を明かす「青柳SOUL」。今回は、今季の振り返りとCSへ向けた意気込みを語る。投手3冠を獲得した今季だが、後半戦に7試合勝ちなしと苦しんだ中で福原投手コーチからかけられた言葉とは。7日は「2022 JERA クライマックスシリーズ セ」のファーストS初戦・DeNA戦(横浜)での先発が発表され、甲子園で最終調整を終えた。

  ◇  ◇

 デイリースポーツの読者のみなさん、青柳晃洋です。今回はレギュラーシーズンの振り返りをしたいと思います。自己採点するなら、前半は120点、後半が60点くらいかな。前半は思うようなピッチングができたので結果もついてきましたけど、オールスター明けからはしんどい日々が続いたなと思います。

 後半戦は7試合勝てない時期がありました。1番の要因は、前半に粘れたところが後半は粘れなかったことだと思います。特にメンタル的な部分は大きかったです。勝てなくなったからこそ「抑えなきゃいけない」とずっと思っていたので、同じ球を投げていても心の持ちようが違いました。際どい判定に対して自分の中でイライラしてしまったこともありました。焦り、イライラ、いろいろ重なって勝負どころで粘れなかったなと思います。

 そんな中で、もう一度頑張ろうと思えた出来事があります。5回3失点で降板した8月23日のDeNA戦(京セラ)。あの試合、僕は六回も投げられる、まだ3失点だという気持ちでした。でも、交代を告げられて。試合後、福さん(福原投手コーチ)に「他に良いピッチャーがいるし、自分がカード頭にいることがチームにとって迷惑になるんだったら代えてください」と感情任せに伝えました。

 そしたら「それは違う」とすごい怒られて。「こっちはお前が良いと思って任せてる。結果が伴わなくてイライラしてるのも分かるけど、それはお前の本当の意見なのか?」と。「後輩がお前の姿勢を見てる。その話は俺のところで止めておくから、『来週も頑張ります』なのか『納得いかないので代えてください』なのか明日また話しに来い」とちゃんと怒ってくれました。

 福さんは2軍コーチとして僕が一番ダメだった時に一番付き添って教えてくれた人で、技術だけじゃなく性格も加味して声をかけてくれます。今思えば僕が言う言葉でもなかったし、本当にダメだったら首脳陣の方から話があるなと思ったので、福さんには「すみませんでした。感情的になってしまいました。本当にダメなら言ってください」と伝えました。それでも最後まで中6日で回してくれたのは信頼の証しなのかなと。チームの雰囲気で「じゃあ青柳で」じゃなく、ちゃんと一人の人として見てくれているんだと思えました。

 もちろん、2軍監督の時からお世話になった矢野監督にも恩があります。監督がキャンプで辞めると言った時から僕は「優勝しましょう」と。監督が決めたからには、僕もこの1年を大事にしたいと思いました。ギリギリの3位かもしれないですけど、CSに出るからには日本一のチャンスもある。1試合でも多くタイガースの監督ができるように、しっかり頑張りたいです。

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