阪神・佐藤輝が理想の脱力スイングで特大弾 高代氏「ヘッドがスーっと」量産に期待も

 「広島3-7阪神」(23日、マツダスタジアム)

 阪神・佐藤輝明内野手(23)が六回、中崎から右翼へ2ランを放ち、入団から2年連続で20号の〝大台〟に乗せた。デイリースポーツウェブ評論家の高代延博氏は「この脱力スイングを覚えれば本塁打を量産できる」と語り、佐藤のもつ潜在能力に改めて期待した。

  ◇  ◇

 佐藤が実にいい打ち方でホームランを放ったね。苦手とされる内角の直球だったが、バットのヘッドが体の近くを通り、なおかつ体重移動もスムーズだった。

 八回の打席では結果的に三振に倒れたが、自打球になった2球目のファウルは、内角低めの変化球にうまく対応したもの。ホームランで何かヒントをつかんだのかもしれない。

 状態のよくないときはバットが遠回りするから、どうしても詰まってしまう。大きいのを打とうとするために体重が後ろに残りすぎる傾向もある。

 また速い球に遅れまいという気持ちが強くなると、今度は抜いた球に泳がされる。この繰り返し。

 ミートさえすれば勝手に飛んでくれるんだからね。彼の場合は。リキむとバットが遠回りする。ヘッドがスーっと抜けた、今日のような脱力スイングができれば、20本どころか30本以上打てる能力は十分もっている。今日は打った本人が一番ビックリしていたんじゃないかな。

 今年の佐藤輝の成績は新人だった昨年よりも、ほとんどの部門で上回っている。著しい進歩が見られるかと言われると、首をひねらざるを得ないが、それだけ期待が大きいということでもある。

 【今年の佐藤輝の成績は140試合(126)、531打数(425)、140安打(101)、84打点(64)、20本塁打(24)、打率・264(・238)※カッコ内は昨年の成績】

 中崎の球質は軽そうで球速も140キロ半台ば。高めではなく、バットの出やすいベルトより下の球ではあったが、これが今後へ向けた〝きっかけ〟になればいいんだけどね。

 セットアッパーで出た湯浅はマクブルームに四球を与えたが、この日も点を与えなかった。これで25試合連続無失点。凄いね。

 阪神で2軍コーチをしていたころ。鳴尾浜のグラウンドで上半身にコルセットを巻いたまま、投げることができずに我慢する彼を見ていたが、努力でここまで来たんだと思うと感慨深いですよ。

 湯浅は投げっぷりがいいし、フィールディングもうまい。マウンドに立つ彼の顔はいまや自信に満ちている。いずれはクローザーになれる器でしょう。

 CSに関しては残り3試合。厳しい状況ではあるが、阪神はやるべきことをしっかりやって、ライバルチームの結果を待つしかないね。

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