岡田彰布氏 阪神CS進出へ 村上は状況次第で勝負避けるべき

 阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏(64)が、自身の経験を基に球界の話題を深掘りする「岡田辞典」。今回は、6日からヤクルト2連戦(甲子園)に臨む阪神は、CSに進出するためにも状況次第で村上との勝負を避けるべきだと説いた。

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 今年のヤクルト・村上を見てると、風格を感じるな。立ち振る舞いや、打席で構えた時のどっしり感がええよな。本人は意識してないと思うけど、「真の4番」というオーラが自然と出とる。

 今年パッと出てきた選手じゃないし、毎年結果を残してきたことでオーラが出てきたんやろう。以前は多かった三振が減ってきて、ホームラン数もそうやけど、首位打者争いをするまで打率を残すようになった。徐々に力をつけてきてるから、来年以降も大きく崩れることはないやろうし、50発ぐらいは打つんとちゃうかな。

 6日から甲子園でヤクルト2連戦に臨む阪神は、村上との対戦が一つのポイントになる。ヤクルトも優勝が決まるまでは、なにが起きるか分からへんから目いっぱい戦ってくる。阪神がそのヤクルトに勝っていくためには、状況次第では村上との勝負は避けるべきやで。

 まずは村上の前に走者を出さんようにせんとあかんのやけど、ヤクルトは走者が出ても2死二塁とか、村上が歩かされるような場面は作らんようにしてくるはずやわ。

 でも阪神は、例えば1点差の2死一塁でも村上なら四球で歩かせていい。確率で言えば、今の村上と勝負するなら、後ろを打つオスナ、サンタナらと勝負する方が失点する確率は低いやろう。球場に見に来てるファンは残念かもしれへんけど、これは勝つための策やからしょうがない。

 いい成績を残してる阪神のリリーフ陣からしたら、「俺のストレートなら村上も抑えられる」というような気持ちもあると思う。ここまで数字を積み上げてきたわけやからな。その気持ちも分かるし、まだ前半戦なら勝負してもええよ。

 でも、チームは4位・広島、5位・巨人とは2ゲーム差の3位で、残りは16試合しかない。CSへ進出するためには勝たないとあかんわけやし、その確率を上げる戦略として、村上と勝負を避けることを考えてもらいたいな。

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