阪神・西純 四球の怖さ刻んだ 7回2失点好投も一発に泣く「同じ失敗しないように」
「阪神0-2巨人」(4日、甲子園球場)
高々と舞い上がった白球を、阪神・西純は腰に両手を置いて見送る。4万785人の虎党の悲鳴が上がった。両軍無得点の七回無死一塁。中田に左越え先制2ランを献上した。
直前の先頭・丸をストレートの四球で歩かせた。無死一塁となり、ここで巨人ベンチは足のスペシャリストである増田大を代走で起用。走者を警戒しながらの投球をせざるを得ない状況で、中田を打席に迎えた。
一塁走者の盗塁も視野に初球をボール気味の外角直球から入るなど複数の選択肢があった中、バッテリーが選んだのはフォーク。右腕は走者に気を取られてしまったか…。逆球で内寄りに入ったボールは沈むことなく、相手の主砲に捉えられてしまった。
矢野監督は初球の入りにフォークを選択したことは追求せず、「それよりも(先頭・丸への)フォアボールでしょ」とキッパリ。代走を起用され、クイックモーションでの投球が必須とされる状況で四番打者を迎えたことに対し、「もったいない」と吐き捨てた。
結果は7回2安打2失点。緩急を駆使し、四回から六回まで1安打も許さない快投だっただけに西純は「失点した場面は自分の四球から。粘らなければいけなかった」と悔やむ。「同じ失敗をしないようにしたい」-。この反省を必ず成長への糧とする。