阪神 ウル虎ローテで借金完済や 球宴まで12戦!12日から勝負の9連戦
阪神は10日、ヤクルトのコロナ禍により予定されていた同戦が中止となった。チームは神宮球場で全体練習を行い、12日・巨人戦(甲子園)から始まる勝負の9連戦へ向けて先発ローテを再編。借金完済へ向け、伝統の一戦は相性を考慮し、ウィルカーソン、西勇、伊藤将で3連勝を狙う。DeNAが勝ったため5位転落となったが、6連勝で球団通算5500勝を飾る。
2試合連続の中止も想定内だ。昼下がりの神宮で練習を見守った矢野監督の視線はすでに次戦へ向いていた。「(中止の)確率は高いだろうなと思いながら。これは仕方ないよね」。球宴まで残り12試合。現在「5」の借金を前半戦で完済するという目標は変わらない。
「それが理想やけどね。後半戦、何とか面白くできるようにというのはずっと選手も思ってくれていると思うし、そこまでの戦いはウチにとってもすごく大事になると思う」
勝負の9連戦は相性重視の必勝ローテで臨む。12日から始まる巨人3連戦の初戦は甲子園で宿敵に2戦2勝と好相性のウィルカーソン、2戦目は西勇、そして3戦目は5月22日の同戦でプロ初完封を飾った伊藤将に託す。
フレッシュなメンバーも顔をそろえる。15日から始まる中日3連戦の2戦目には3日の同戦(バンテリン)で3年ぶりの白星を挙げた才木を投入。さらに18日からの広島3連戦初戦は、7日の同戦で5回1失点と力投したドラフト3位・桐敷(新潟医療福祉大)に再びチャンスを与える方向だ。
節目のカウントダウンも虎の背中を押してくれるに違いない。球団通算5500勝まであと6勝。選手で13年、監督・コーチで7年、タテジマのユニホームに袖を通す将も、伝統の重みをかみ締める。
「歴史ある球団ってことはもちろんだし、いろんな選手やスタッフ、監督、コーチあってこそ。伝統って大事にしていきたいことやし改めて思い出したりする機会かなと思う」
12日からは恒例となった「ウル虎の夏」もスタートする。昨年7月12日・DeNA戦は九回2死からの5連打で3点差を大逆転。劇的サヨナラ勝ちを収め、矢野監督は感動の涙を流した。首位ヤクルトまで15・5ゲーム差となっているが、まだまだ諦めていない。
「春先あんだけ苦しかったところからみんなで何とかここまでこられたし、この先ひっくり返すことになったらとんでもない歴史的な年になると思う」
今回の中止により、9月にヤクルトとの直接対決も多く残す。奇跡を信じて戦い抜き、新たな歴史を作る。
◆通算5500勝まで「6」 阪神は、1リーグ時代を含めた通算5500勝まで残り6勝。通算5500勝は、2013年・巨人、22年・ソフトバンクに次いで3球団目。また、阪神の勝敗成績は球団通算10987試合で5494勝5156敗337分け、勝率・516。
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