藤田平氏が阪神の現状を分析「来年以降にも響いてしまうのではないか」

 7回、自身の代打・糸井(7)が三振に倒れ、ベンチで厳しい表情の青柳(中央)=撮影・飯室逸平
 6回、次のイニングに備え準備する青柳(右)=撮影・飯室逸平
 8回、A・マルティネスの打席前、湯浅(中央)のもとへ向かう福原コーチ(右)=撮影・田中太一
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 「中日3-1阪神」(1日、バンテリンドーム)

 デイリースポーツ評論家の藤田平氏が、本紙の解説を務め、4連敗となったゲームの戦いぶりについて「来年以降まで響いてしまう」と警鐘を鳴らし、そのポイントについて指摘した。

  ◇  ◇

 中日の大野雄が先発を回避し、阪神はエースの青柳。絶対に勝たなければいけないゲームだった。その中で目についたチグハグさがこの日の敗因だろう。

 八回2死二塁、A・マルティネスに投じた初球、内角高めの直球を左翼席へ運ばれた。終盤で外野が前進守備を敷く中、長打を避けなければいけない状況で、一発が出やすい内角、そして高め。マルティネスが高めの直球をスタンドへ運ぶシーンは何度も見ているだけに、バッテリーの組み立てに疑問が残る。

 さらに青柳の交代機に関しても、確かに得点圏に走者は出たが、代打を送って1点ビハインドの6回で降板させた。今、青柳はチームの中で「エース」という立場。これが3点以上のビハインドであれば代打を出して追いかけるゲームになる。だが1点差、95球での交代はエースの気持ちを考慮してのものなのか。本人が責任を負っている立場というのを十分に自覚しているし、1試合を託していい選手。これでチームの士気、本人の意識を高めることができるだろうか。

 昨年から選手が動けば勝つ、そうでなければ負ける。戦い振りを見ていても監督、チームで勝ったという部分がなかなか見えない。首位を走るヤクルトは、例えば勝負所の好機になるとベンチの前面に村上が立つ。そしてほぼ全員が立って戦況を見守っている。このようにチーム全体で集中力を高め、ゲームの流れを見極めることで、厳しい試合をモノにできる強さが身に付いたのではないかと考える。

 選手個々がベンチでデータを見たりしている阪神とは対照的に映ってしまう。チームがバラバラになってしまったという印象が拭えない。これは来年以降へも響くのではないか-。そう危惧してしまう。

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