【藤田平氏の眼】今こそ阪神・佐藤輝の打撃を 6月わずか1本塁打
「DeNA4-2阪神」(29日、横浜スタジアム)
イメージと内容が一致していないのだろう。ここまで6月月間本塁打が1本にとどまっている阪神・佐藤輝だ。捉えたと思っても実際は詰まっているケースが多いのではないか。
体が開き気味だ。故にバットが遅れて出てきている。バットが先に出た時も本来のミートポイントからずれている。フォロースイングも好調時と違う。
安打はポテンヒットが目立っている。打球が詰まる、失速するということはバットの芯で捉えていないから。このことも体の開きなどに原因がある。
この日の内容に触れれば初回に先制打。しかし、気になるのは三回だ。チャンスで初球に来た外角低めの直球に手を出したが、追い込まれた状況で手を出さざるを得ないようなボールだった。初球なのだから安打にできる確率が高いボールを選ぶ作業をしていい。
イメージと内容の食い違いから、焦りやいら立ちが生じているのかもしれない。そのことで打席内容も悪循環になっている。今一度、昨年の好調時の打撃を見つめ直すことが必要かもしれない。
後ろを打つ大山の調子が落ちてきた。打撃には好不調の波があるから仕方ない部分もある。こういう時こそ、タイガースの4番に期待している。