阪神・大山 先制V撃&交流戦キング独走7発目 無双再び「自分のスイングできた」

 「オリックス1-6阪神」(10日、京セラドーム大阪)

 6月男が風穴を開け、連敗を止めた。阪神・大山悠輔内野手(27)が初回、連続無得点イニングを「21」で止める先制の適時二塁打。五回には左翼5階席へ特大の14号3ラン。月間成績は打率・438、6本塁打、16打点。交流戦7本塁打は12球団トップ。球団初の交流戦本塁打王をつかみ取る。

 大山が再び目を覚ました。京セラドームに描いた誰もが見とれる美しい放物線。マウンド上の山崎福は、ぼう然と立ち尽くすしかなかった。6月絶好調の背番号3が打てば、チームが乗る。バットで証明した。

 「良い流れで回ってきた打席だったので、積極的にスイングしていこうと思っていました。手応えはありましたし、しっかりと自分のスイングができたと思います」

 2点リードの五回2死一、三塁。1ボールから甘く浮いたチェンジアップを一閃(いっせん)。左翼・福田が動けない圧巻の一撃は、左翼5階席に吸い込まれる推定130メートルの特大14号3ランとなった。

 ベンチに戻ると、黄色い必勝だるま型の特製虎メダルを矢野監督からかけられ、照れ笑い。本塁打を放った打者だけに許される特権に浸った。

 チームの浮沈のカギを握る男だ。6月の6連勝中は6戦連続安打、4試合連続打点、5本塁打と打ちまくり、勝利に導いた。しかし、8、9日のソフトバンク戦では計1安打に終わって2試合連続完封負け。それだけに、オリックス戦での打棒復活に期待がかかっていた。

 初回2死一、二塁の先制機では「エースの青柳さんに何とか先に点を」と左腕の外角低め148キロ直球にうまく反応し、右翼線への適時二塁打。チーム22イニングぶりの得点を導き、負の連鎖を打ち破ってみせた。

 交流戦16戦で7発。“交流戦本塁打王”を独走しており、このままキングの座を守れば虎戦士初だ。今季初の4打点を挙げ、19打点も交流戦12球団トップの数字。本塁打&打点の2冠獲得の快挙達成も間近だ。

 矢野監督も「いろんなボールを幅広く打てる。3ランばっかりやもんな」と、今季4本目の3ランを絶賛した。MVP級の活躍で勝利に貢献した大山だが、浮かれる様子はない。「僕どうこうよりも、チーム全員で勝ち取っている勝利」。交流戦は残り2試合。交流戦優勝に望みをつないだスラッガーが、最後まで打線をけん引する。

 ◆交流戦優勝の行方 優勝の可能性を残すのはヤクルトと阪神の2球団。11日にヤクルトが勝てば優勝が決まる。ヤクルトが残り2試合に連敗し、阪神が2連勝すれば2チームが12勝6敗で並び、交流戦のTQB(得点/攻撃イニング)-(失点/守備イニング)の大きいチームが優勝となる。10日時点でTQBの数値はヤクルトが0・158(68/141-47/145)、阪神は0・114(50/138-35/141)。阪神が上回るには、残り2試合を大差で勝利する必要がある。

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