阪神・西純 仲良し朗希に続く!新フォーム「すごく手応え」28日今季初先発へ

 登板に向け、入念に調整する西純(撮影・山口登)
 笑顔を見せる西純
 U18高校日本代表合宿で言葉を交わす西(左)と佐々木朗=19年4月
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 阪神の高卒3年目・西純矢投手(20)が25日、甲子園で行われた1軍投手指名練習に合流した。28日・中日戦(甲子園)で先発し、昨年6月6日・ソフトバンク戦(甲子園)以来の1軍マウンドへ上がる予定。10日・オリックス戦で史上最年少で完全試合を達成した同学年のロッテ・佐々木朗希投手(20)に続く活躍を誓った。

 強い日差しに屈託のない笑顔が照らされる。雲一つない快晴の甲子園で、キャッチボールなどを行い、汗を流した西純。今季初登板へ、同学年の存在が刺激となっている。

 「朗希(佐々木朗)はすごく仲良いですし、活躍をしているのを見てうれしい気持ちと、自分がまだまだ1軍で結果を残せていないので、早く結果を残していかないといけないなという気持ちです」

 佐々木朗とは高校時代に同僚の及川、ヤクルト・奥川とともに「BIG4」と称され、U-18日本代表のチームメートとしてプレー。現在も親交のある仲間がプロ3年目で成し遂げた快挙に、心がうずいた。

 今季はウエスタン3試合で2敗も、リーグトップの防御率1・45。22日のオリックス戦(鳴尾浜)ではプロ最速タイの153キロを記録するなど9回1失点(自責0)の好投で“プロ初完投”を遂げ、1軍登板のチャンスをつかんだ。

 昨年の秋季練習からは高校時代の形に近い、腕の振りをコンパクトにした新フォームに着手。試行錯誤する中で制球力の安定につながり始め「キャンプから作り上げてきたものが今、良い感じになってきているなと、すごく手応えを感じています」とうなずく。

 高卒3年目の20歳。持ち味のタフさはそのままに“大人の投球”も身についてきた。「去年とかは全力で投げていたんですけど、今年は自分の体をコントロールしながら、場面とか状況に応じた投球ができたかなと思います」。体も絞り「結構走れるようになってきましたし、体も切れてきた」と着実にステップアップしている。

 プロ初登板初先発した昨年5月19日・ヤクルト戦(甲子園)では初勝利を挙げたものの「本当に運が良かっただけ」と右腕。今回は勝たせてもらうのではない。「自分の投球をしっかりとして、勝てるピッチングをしたい」とチームを勝利へ導く覚悟で腕を振る。

 舞台は28日・中日戦(甲子園)。高校時代以来となる入場制限のない甲子園での登板となる。「ファンの方に見てもらって投げる方が、自分の力もいつも以上に出ると思います」。今こそ、成長の跡を示す。

 ◆西純と佐々木朗 2人は高3だった19年に春夏連続で甲子園出場を逃したが、同年のU-18W杯で高校日本代表でチームメートとなった。当時から最速163キロ右腕として注目されていた佐々木朗はエース格として期待された。だが、右手中指の血マメの影響で1試合、1イニングしか登板できず。一方の西純は投打でフル回転した。投手としてはチーム最多タイの4試合に登板。同最多の13回1/3を投げて防御率1・35。2本塁打を放ち、ホームラン王に輝いた。

 ◆19年の高校「BIG4」 創志学園・西純は、大船渡・佐々木朗(ロッテ)、星稜・奥川(ヤクルト)、横浜・及川(阪神)とともに「BIG4」と称された。4人とも同年ドラフトで指名され、1軍デビュー済み。佐々木朗は今季、史上最年少で完全試合を達成するなどブレークし、ここまで通算16試合で6勝2敗、防御率1・99。奥川は昨季、ヤクルトの日本一に貢献し、通算20試合で9勝5敗、防御率3・57。及川は昨季1軍デビューし、中継ぎとして39試合で2勝3敗、防御率3・69と活躍した。また、同級生にはオリックス・宮城、紅林、中日・石川昂ら1軍で活躍している選手も多い。

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