阪神・高山 2年ぶり安打にファン大拍手 1軍昇格即で森下撃ち「声援いただけるように」

 「阪神1-9広島」(9日、甲子園球場)

 戻ってきた背番号9に虎党から大きな拍手が送られた。高山俊外野手(28)がこの日1軍昇格し、五回に代打で登場。20年10月以来となる安打を放った。16年新人王も昨季はプロ6年目で初めて1軍出場なし。試練を乗り越え、久々に甲子園で快音を響かせた。チームはこの日も敗れてリーグ史上最速となる開幕13試合目で借金10に到達。高山よ、次は勝利をもたらす活躍を見せてくれ!

 3万8634人の甲子園にこの日一番の拍手がこだました。1-6の五回1死。高山が1軍昇格即、代打で登場すると、明大の後輩・森下の113キロのカーブに反応した。巧みなバットコントロールは健在だ。鮮やかに中前で弾ませ、筒井一塁コーチの言葉に少しだけ頬を緩ませた。

 「久しぶりにたくさんのファンの皆さんの前で野球をすることができて素直にうれしかったですし、特に緊張することなくプレーできたと思います」

 試合後は率直な心境を明かした。1軍での安打は2020年10月5日・巨人戦以来、2年ぶり。右翼守備に就く際もメガホンの音は鳴りやまない。高山は小さく右手を上げて、虎党の声援に応えた。

 昨季はプロ初の1軍出場なし。ファームでも打率・202と苦しみ抜いた。今春キャンプも初の2軍スタートとなったが、安芸でひたむきに汗を流した。

 「もう本当に1日、1日やっていくしかないです。食らいついていく、その気持ちでやっていきたい」

 昨秋、契約更改時に口にした覚悟は結果で示した。今春は2軍戦11試合で打率・325と猛アピール。前日の広島戦(マツダ)でも3安打し、ようやく1軍から声がかかった。

 1-9の七回2死一、二塁の好機は遊ゴロに倒れたが、矢野監督は「何とかしたいという気持ちがすごく出ていた。初打席で初ヒットっていうのもね。俊にとっても大きな1本だと思うし、チャンスを広げていく立場に現状はあるので」と期待を膨らませた。

 将の言葉に呼応するように、高山も決意をにじませる。「これからまた自分自身、勝負が続いていきますが、チームの勝利に貢献して今日のような素晴らしい声援をいただけるように頑張ります」。16年に新人王に輝いてからプロ7年目。再び居場所をつかみ取る。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス