矢野阪神 遠い白星「目の前のことやっていくしかない」 失策&Kの中野を“懲罰交代”

 6回、近本の三塁打で生還した木浪を迎える矢野監督(右)=撮影・佐藤厚
 3回、吉川の打球を失策する中野(撮影・田中太一)
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 「巨人6-5阪神」(1日、東京ドーム)

 反撃むなしく開幕7連敗を喫した阪神・矢野燿大監督(53)は、「目の前のことをやっていくしかない」と必死に前を向いた。三回に2失点の起点となった失策を犯し、直後の打席で三振した中野を「気持ちが見えない」と“懲罰交代”。マルテも足の張りで途中交代させるなど、明確な打開策を見い出せない現状だ。

 トンネルの出口は、まだ先だった。矢野阪神が開幕7連敗。球団ワーストを更新し、4位に終わった1954年の広島以来、セ・リーグ2度目となる開幕7戦7敗となった。

 この状況を何とかしなければならない。矢野監督の、そんな思いが伝わる場面があった。「2番・遊撃」でスタメン出場した中野を四回の守備からベンチへ下げた。中野は巨人先発の菅野に対して2打席連続で三振に倒れ、三回の守備では先頭・吉川の遊ゴロにバウンドを合わせられずファンブル。先月30日の広島戦でも打球を待った末に、“トンネル”を犯している。

 「気持ちを感じない、『気』が出ている感じがしない。球際に最近、ちょっと弱いというか…竜平(小幡)も聖也(木浪)も必死。こういうことをやっていかないとアイツの成長もないしね」。言わば“懲罰”とも言える交代で、少しでも士気を上げたかった。

 マルテも足の張りを抱えているため、大事を取って途中交代。それでも打線は大山の一発で1点差まで追い上げた。投手陣も藤浪の後を受けた石井、浜地、桐敷、小野が苦しみながらも五回以降を無失点と踏ん張った。次戦以降へ明るい兆しが見えつつある。

 「登板数が増えてくる中で落ち着きつつはあるかなと思う」と指揮官。少しずつではあるが、不安要素は解消されてきている。

 開幕から大型連敗を重ねながらも優勝したのは、名将・三原脩監督が率いる大洋が60年に開幕6連敗からVを決めた例しかない。ラストイヤーでの優勝を狙う矢野監督は、歴史を塗り替える巻き返しを見せなければならなくなった。「大きなことを言えることは今はないけど、目の前のことを必死にやっていきます」。とにかく今は1試合でも早く、光明を見い出す白星が欲しい。

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