阪神・中野復活 合流即V三塁打 開幕遊撃スタメンへ下肢不安払しょくの激走

 7回、勝ち越し適時三塁打を放ち三塁へ滑りこむ中野(撮影・飯室逸平)
 右線へ三塁打を放つ(撮影・田中太一)
7回、勝ち越しのタイムリー三塁打を放ち三塁へ激走する中野(撮影・飯室逸平)
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 「オープン戦、オリックス2-3阪神」(18日、京セラドーム)

 頼れる男が帰ってきた。1軍復帰戦となった阪神・中野拓夢内野手(25)が、同点の七回1死三塁から、右翼線への勝ち越しの適時三塁打を放った。下半身のコンディション不良で出遅れていた中、19日以降の状態に問題がなければ、開幕スタメンもはっきり見えてきた。引き分けを挟んで6連勝というチームとともに、上昇ムードで開幕へ向かう。

 一つ、二つ、三つ-。塁を回るたび、どよめきが増していく。相変わらずの快足に一安心だ。下肢のコンディション不良で2軍調整を続けていた中野が今年初めて1軍合流。決勝の適時三塁打を放ち、遊撃守備も軽やかにこなした。

 見せ場は1点を追う七回だ。梅野の適時三塁打で同点とした直後に迎えた、3度目の打席。「何とか一本出したいなって」。力強く振り抜き、打球は右翼線へ。猛スピードでダイヤモンドを駆け、一気に三塁へ到達すると白い歯をこぼした。故障の不安を一掃する全力疾走を披露して、ファンの喝采を全身に浴びた。

 昨年の秋季キャンプでのベースランニング中に患部を負傷し、今年は春季キャンプから2軍で懸命のリハビリに取り組んでいた。11日の教育リーグ・中日戦(鳴尾浜)で実戦復帰。その後も2軍戦で出場を続け、声が掛かるのを待っていた。

 昨年のCSファーストS・巨人戦(甲子園)以来の1軍舞台で「2軍戦の雰囲気とは全然違うなと思いました。お客さんに見られてる中でやるのは大変というか、改めて楽しいというのもあったんですが、やっぱりしんどいなっていうのも」と振り返った。ファームを経験したことで、1軍戦のやりがいや厳しさを再確認できた。

 「状態を自分の目で見て判断しようかなと思っている」と招集をかけた矢野監督。この日のプレーぶりを見て「1試合だけで言うのもなんやけど」と前置きしつつ「やっぱりいいポイントで打ってるし、守備の足もいい形で取れている」と評価した。人工芝の球場で翌日に多少、筋肉の張りは出ると見られるが「そういうところさえ問題なければ」と開幕スタメン起用に前向きな考えを口にした。

 「正直、同じポジションの人の結果は常に気になっていましたし、焦りもあった」と苦悩してきた中野。オープン戦残り2試合でさらにアピールし「開幕スタメンを取れるように頑張りたい」。17年ぶりのリーグ制覇に欠かせない昨季の盗塁王が戻ってきた。

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