阪神・佐藤輝 タティスに憧れユニの裾キュッ 糸井、坂本も採用 着こなしにリバイバルブーム
プロ野球球界にファッションリバイバルブーム?が来ている。今年、選手たちのユニホームの裾を見てみると、足首付近でキュッと絞ったタイプを多く見かける。これは1990年代前半から00年代前半まで流行したスタイル。阪神・佐藤輝明内野手(23)は米大リーグ、パドレスのタティスに憧れて取り入れたことを明かした。
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2年目の飛躍を期待される虎の若きスラッガーがユニホームの着こなしを変えた。佐藤輝は昨季まで主流のブーツカットスタイルと、ストッキングを見せるクラシックスタイルの2種類だったが、今年から裾が足首までの長さで絞られているタイプも着用を始めた。
20年ほど前までのプロ野球選手に一般的だったイメージで懐かしいが、近年では全く見られなくなっていた。なぜ今年になって、昔のユニホームでプレーしているのか?
佐藤輝に聞けば、メジャーリーグの影響が理由だという。2年目を迎えるスラッガーはMLB好きで、昨季ナ・リーグ本塁打王に輝いたパドレスのタティスらスタープレーヤーたちが裾の短いスタイルを採用していることから、自身でも取り入れることを決めた。「ローテーションしていきます」と昨年までの2種類と合わせてユニホームの着こなしを変化させていく。
チームメートでも、糸井、坂本、ロハスらが裾の短い“タティススタイル”を採用している。他球団ではオリックス・杉本や中日・大野雄らが同様のユニホームを着用。阪神をサポートするミズノの広報担当者によれば「阪神で言えば糸井選手がパイオニアです。坂本選手も早かったです」とのことだ。
坂本は「一周回ってかっこいいんじゃないですかね」との考え。世間ではファッションの流行が繰り返されるというが、野球のユニホームも同じ。メジャーリーグを起点に、一度廃れたものが再評価されるリバイバルの流れが日本球界にも訪れている。
現在主流のブーツカットスタイルは地面と擦れやすいくるぶしを保護できることから、投手が多く採用。クラシックスタイルは足が速く見える効果があるとされ、俊足タイプの選手が取り入れるケースが見られる。
“タティススタイル”は機能的に大きな特徴はなく、ブーツカットスタイルと比べやや動きやすいという程度となっている。グラウンドというステージで自身を表現するプロ野球選手。プレーだけでなく、戦闘服の着こなしにも注目だ。