【佐藤義則氏の眼】阪神・佐藤輝の技あり2安打目を評価

 「練習試合、阪神3-0楽天」(12日、宜野座村野球場)

 「4番・三塁」で先発した阪神・佐藤輝明内野手(22)が4打数3安打の活躍を見せた。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏(67)は「いいスイングができている」と評し、2本目の技あり安打についても「リーチが長いので外の逃げていく球にも手が届く」と解説した。

  ◇ ◇

 打線では佐藤輝が目立っていた。3安打ともうまく打ったんじゃないかな。2本目は外の逃げていく変化球を引っ張ってライト前に運んだものだが、リーチが長い分、外の球にもバットが届くし、打球速度も速いので安打になる。いい感じでスイングできている。

 去年は1年目ということでフルスイングをアピールしたことがシーズン後半、裏目に出て不振につながったが、もともと三振もするけど安打も打てる打者。パワーがある分、角度さえつけば簡単にスタンドまで飛んでいく。あくまでも安打の延長がホームランという意識を持ってほしい。無理に一発を狙うと打撃は崩れていく。

 去年の反省を踏まえ、球の速い投手に対して高めのボールをどれだけ見逃せるかという課題もあるので、そこも気をつけることができれば、去年のようなスランプに陥ることもないだろうし、おのずと結果はついてくる。

 伊藤将はそれなりにストライクゾーンに投げられていたし、「内角を意識した投球をした」という本人のコメントにもあったように、シュート系の球を試すなど課題を持って投げていた。

 球のキレやスピードはいい時と比べると物足りないところはあったけど、まだこの時期だからね。何球か甘い球もあったが、相手打線も初球からどんどん振ってきていたし、ちょっとずつボールが動いていた分、内野ゴロも多かった。フォークはもうちょっと空振りが取れるぐらい落ちてくれれば言うことないけど、去年も空振りを取るようなフォークを投げていたわけじゃないから、まあ、こんなもんじゃないかな。

 この時期としては順調だと思う。今後さらに球数を投げ込んでいけば、もっと球のキレやスピードも出てくる。制球力で勝負するタイプなので、あとは低めにしっかりと投げ切れるコントロールさえつけば、今年も十分に活躍できるだろう。

 2番手の村上は結果だけをみれば2回をパーフェクトに抑えたけど、今のスピードじゃ、もう少しコントロールを良くしていかないと厳しいと思う。球が高かった。相手がこの日のように若手主体ならなんとかなっても、1軍クラスが相手では抑えられないだろう。いい新人も入ってきて阪神の開幕ローテ争いはハイレベルだし、リリーフ陣も150キロをバンバン投げる投手がいる中で、1軍枠に食い込んでいくのは簡単ではない。

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